2008年02月27日

45nmプロセスCPUを搭載したVAIO typeR masterのパフォーマンス比較!



VAIO typeR masterは、
VAIOの中でデスクトップ用のチップセットとCPUを搭載した
従来からあるデスクトップPCの生き残りの唯一の機体。

そのVAIO typeR masterの2008年春モデルは、
新世代45nmプロセスを採用した
「Penryn」のデスクトップ向け最新CPUを4種類投入。


フロントサイドバスは1333MHz、
動作周波数もノートと比べて当然高く
最高はクアッドコアの「Core 2 Extremeプロセッサー QX9650」、
デュアルコアなら
E8500(3.16GHz)、E8400(3GHz)、E8200(2.66GHz)から
選択できるようになった。

2次キャッシュは、QX9650ではなんと12MB、
E8000シリーズでは6MBと大容量化。

新たにSSE4命令に対応した事で
ゲームなどのグラフィック演算に強くなっていたり、
映像系の対応アプリに対して飛躍的な性能の向上が見込めるのが特徴。


ソフトウェア的な進化も見られて
BDディスク作成には超便利な新ソフト「Click to Disc」を搭載したり
Adobe Photoshop Elements5.0から6.0へ
Adobe Premiere Elements3.0から4.0へバージョンアップしている。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

その新型VAIO typeR masterのパフォーマンスを
いろいろとチェック。

の前に、最新CPUのデータを以下に掲載。


さすがに
「Core 2 Extremeプロセッサー QX9650」は
とんでもぶっ飛び値段なので検証できずなので
デュアルコア最高のE8500(3.16GHz)。

[Intel Core 2 Duo E8500 @ 3.16GHz]
Code Name:Wolfdale
PackageSocket:775 LGA
Technorogy:45nm
Voltage:1.113v
Core Speed : 1994.8 MHz
Multiplier : x6.0
Bus Speed : 332.5 MHz
Rated FSB : 1329.9 Mhz
Cache
L1 Data : 2x32 KBytes
L1 Code : 2x32 KBytes
Level 2 : 6144 KBytes

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

今回はは
2台のVAIO typeR master「VGC-RM94S」を用意して
それぞれでベンチマークを計ってみた。


<VGC-RM94S(カスタマイズ1)のスペック>
OS:Windows Home Premium
CPU:インテル Core 2 Duo E8200(2.66GHz)
メモリー:3GB(DDR2 800/1GBx2 512MBx2)
HDD:約250GB(Serial ATA、7200回転/分)
チップセット:インテル P35 Express チップセット
グラフィックボード:
NVIDIA GeForce 8500 GT GPU(PCI Express x16接続)
     (専用ビデオメモリー256MB)

<VGC-RM94S(カスタマイズ2)のスペック>
OS:Windows Home Premium
CPU:インテル Core 2 Duo E8500(3.16GHz)
メモリー:2GB(DDR2 800/1GBx2)
HDD:約250GB(Serial ATA、7200回転/分)
チップセット:インテル P35 Express チップセット
グラフィックボード:
NVIDIA GeForce 8600 GTS GPU(PCI Express x16接続)
     (専用ビデオメモリー256MB)


CPUが、
E8500(3.16GHz)とE8200(2.66GHz)、
メモリが、
3GB(1GBx2 512MBx2)と2GB(1GBx2)、
グラフィックボードが、
NVIDIA GeForce 8500 GT GPUとNVIDIA GeForce 8600 GTS GPU、
という違いがあるので、
これがパフォーマンスにどういった違いがでるのかどうか。


参考までに、
「Core 2 Quad Q6600(2.40 GHz)」を搭載させた時の
ベンチマーク評価は以下記事に掲載。
・VAIO typeR masterのCPUをクアッドコアに変更。(交換作業編)
・VAIO typeR masterのCPUをクアッドコアに変更。(ベンチマーク編)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

●パフォーマンスの評価
Windows Vistaの簡易ベンチの「パフォーマンスの評価」


<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>
プロセッサ:5.5
メモリ:5.9
グラフィックス:4.8
ゲーム用グラフィックス:5.0
プライマリハードディスク:5.8


<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>
プロセッサ:5.7
メモリ:5.9
グラフィックス:5.9
ゲーム用グラフィックス:5.6
プライマリハードディスク:5.8

このベンチを素直に読むと
CPU評価は、
E8500(3.16GHz)が5.7
E8200(2.66GHz)が5.3
そのままクロック周波数の差。

メモリの評価は
3GB(1GBx2 512MBx2)と2GB(1GBx2)どちらも5.9
転送速度がDDR800と高速なので
ノートPCよりも高い評価が出たものだと推測。

グラフィックの評価は、
NVIDIA GeForce 8500 GT GPUが
グラフィックが4.8、ゲーム用グラフィックが5.0
NVIDIA GeForce 8600 GTS GPUが
グラフィックが5.9、ゲーム用グラフィックが5.6

グラボは、8500GTの評価が予想以上に低い。
グラボに依存するゲームをしたりハイビジョンを再生するには、
8600 GTSのほうが向いてる傾向にある。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

●CrystalMark 2004R2
CPUやメモリー、HDD、グラフィック
のパフォーマンスを計測できるベンチマークソフト。

<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>


<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>

[ALU]や[FPU]といったCPU演算を見ると
E8500(3.16GHz)がE8200(2.66GHz)を上回る結果がわかる。

[MEM]はなぜか
3GB(1GBx2 512MBx2)より2GB(1GBx2)のほうが
評価が良くない。

[GDI]や[D2D]、[OGL]といったグラフィックス性能は
当然、8600 GTS GPUが高い。

特に3Dグラフィックスに関連する[OGL(OpenGL)]は、
約1.5倍の差。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

●PCMark05 Build 1.2.0(Basic版)

CPU、メモリ、HDD、グラフィックスなどの性能を計測する
統合ベンチマークソフト。
PCMark05からマルチコア/スレッドに対応。
無償版のため、詳細スコアは不明。

<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>
System Test Suite:5522、5507、5790 平均:5606


<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>
System Test Suite:7316、7261、7278 平均:7285


無償版のためトータル評価しか読み取れないけれども
CPUとグラボの違いがこれだけの評価の違いになる。

ちなみに、
<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>は、
前回<VGX-TP1WS>を計測した数値よりも若干下回った。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

●Vana'diel Bench3
(FINAL FANTASY XI for Windowsオフィシャルベンチマークソフト3)


<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>
・低解像度モード
SCORE:8228、8306、8245、8235、8226 平均:8248
評価:“計り知れない”

・高解像度モード
SCORE:5106、5081、5077、5078、5082 平均:5084
評価:“とてとて”


<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>
・低解像度モード
SCORE:10061、10056、10037、9960、9966 平均:10016
評価:“計り知れない”

・高解像度モード
SCORE:7471、7421、7444、7433、7441 平均:7442
評価:“とてとて”


トータルベンチのPCMark05では<VGX-TP1WS>よりも
<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>のほうが
低い数値だったにもかかわらず、
FFXIベンチでは、逆転して、
このゲームを動作させるには特に不満のない評価。

<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>は、
低解像度でなら1万オーバー、
高解像度でも“とてとて”評価となって
もうここまで来たら意味がないかも。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

最新版3Dグラフィックベンチマークソフト
DirectX 9.0c、Shader Model 2.0/3.0に対応。
3DMark06は3DMark05に比べて処理が圧倒的に重い。

●3DMark05 Build 1.2.0(Basic版)

<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>
3DMark Score :4101、4095、4090 平均:4095 3DMarks

<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>      
3DMark Score :10929、10924、10925 平均:10926 3DMarks
  

●3DMark06 Build 1.1.0(Basic版)

<E8200(2.66GHz)、3GB、8500GT>
3DMark Score :2125、2125、2125 平均:2125 3DMarks

<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>      
3DMark Score :5371、5428、5432 平均:5410 3DMarks


ゲームベンチは、
グラボの違いだけでここまで影響するのか?
というほど評価数値が2倍以上の差に。

3DMark05のデモ画面はどちらもとてもスムーズに再生。

そして、重くて見ていられなかった3DMark06のデモ画面も
<E8500(3.16GHz)、2GB、8600GTS>であれば
そこそこまともに見られるようになっていた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ちなみに、本体をずっと走らせてる時の
「Core 2 Duo E8500(3.16GHz)」の温度を計測してみると
Coreの温度は、30〜37℃。

「Core 2 Quad Q6600(2.40 GHz)」の
Coreの温度は、38〜40℃くらいだったので、
周波数が高いわりには熱は抑えられてるのかもしれない。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

おそらく、これだけのスペックがあれば
もうほぼだいたいの作業は快適にこなせてしまうと思うけど
VAIO typeR master使いとしては、
さらに中身をいじりたくなったりして。。





【TOPページへ】


この記事へのトラックバックURL

この記事へのトラックバック
・45nmプロセスCPUを搭載したVAIO typeR masterのパフォーマンス比較! ・VAIO typeR masterのグラフィックボードを変えてみる。(交換作業編) の続き。 グラフィックボードを変更、 メモリーを増設したのでスペックをチェックしてみる。 まずは、メモリー。 システム...
VAIO typeR masterのグラフィックボードを変えてみる。(ベンチマーク編)【ソニーが基本的に好き。】at 2008年03月10日 23:02