
今さらでも魅力なWindows XP搭載のVAIO typeSプレミアムバージョン
の続き。
いくら、Windows XPが軽いとはいえ、
カスタマイズしたスペックは最低の
CPU:Celeron 530(1.73 GHz)
メモリ:512MB、
HDD:80GB(5400回転/分)
という状態。
これから
いかに自力でパフォーマンスを上げられるかを試してみる。
まずは、
HDDの換装。
一瞬、
フラッシュメモリーでも積もうかとも考えたけど
VAIO typeS<XPモデル>は、
もともと外に頻繁に持ち運ぶのが前提ではないし、
2.5インチシリアルATAのフラッシュメモリーって
PCが一台丸ごと買えてしまうくらいの
異常な値段だったのでパス。
現時点では、HDST(HITACHI)製の「HTS722020K9SA00」が最速だと
勝手に思ってて
コストパフォーマンスも高いし、コイツに入れ替え。
・VAIO typeSのHDDを換装して爆速化する。
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<HDDの換装作業>
VAIO typeS(SZシリーズ)のHDD換装は、もう5回以上。
モバイル系のノートPCの中では
バラし方は比較的簡単なほうに入るかもしれないけど
それでも、リスクは伴うので
こういった換装作業は全て自己責任。
・完全保証対象外!VAIO typeSのHDD換装(その1)


一番最初に、リカバリディスクの作成。
HDD内にリカバリ領域を持っているので
新しいHDDに入れ替える前にやっておく必要がある。
実際に作ってみると、
VAIO typeS<XPモデル>のリカバリディスクは、
DVD-R(4.7GB)だと1枚で事が足りる。
(もしくは6枚のCD-R。)
おそらく、プリインストールされてる
アプリケーションが少ないからかと。


本体のバラシ方は、以前の記事を参考に。
本体を裏返して4つのねじをはずして
キーボードを取り外し、
パームレストを取り外せば
本体手前左側に2.5インチHDDが現れる。


もともと付いていたHDDは、東芝製の「MK8034GSX」。
HDD容量:80GB
インターフェース:シリアルATA
回転数:5,400rpm
キャッシュ容量:8MB
平均シーク時間:12ms
新しいHDDが、HDST(HITACHI)製の「HTS722020K9SA00」。
HDD容量:200GB
インターフェース:SATA 1.5Gbps または SATA 3Gbps
回転速度:7,200rpm
キャッシュ容量:16MB
平均シーク時間:10ms
回転数だけじゃなく、
キャッシュも平均シークタイムも違う。


結構心配になるのが、HDD自体の熱の問題。
5400回転に比べて、7200回転で動作すると
さすがにその分HDDが熱を持ってしまって
いくら体感速度が上がっても
クラッシュしてしまったら意味がない。
実際に、HDDの装着されている部分には、
底面と側面に多数のスリットが入っていて
さらに、
HDDへと本体底面には熱伝導シートなるものが貼ってあって
効率よく外へ熱を逃がす工夫もされている。
それに、
以前はなかったものの、
typeSには、すでに7200回転のHDDが選択肢として選べるようになってて
すなわち、それは公式に大丈夫ですよと言われてるのと同じなので
心配はなさそうで。


HDDを換装したらつなぎ忘れがないように
綺麗に元にもどす。
この状態だと、HDDの中身がすっからかんなので
「リカバリーディスク」をドライブに入れて
リカバリー作業を施す。
リカバリ作業に要した時間は
約50分。
DVD1枚しかないから、
途中でディスクの入れ替え作業が発生しないのは楽。
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<より安定化&高速化するためのセットアップ>


VAIO typeS<XPモデル>の初期設定をすませた後は、
VAIOアップデートとWindowsアップデート。
もともとインストールされてるVAIO系ソフトウェアがほとんどないので
VAIOアップデートもない。
あっても、グラフィックボードのアップデート程度。
(2008年4月1日現在)
それから、
当然ながら、Windows XP ServicePack3 RC2をダウンロードして
いれてしまう。
既に安定してるWindows XPを
より安定化、セキュリティを強化させるために。
・「Windows XP SP3 リリース候補版」が公開されたので入れてみる。

VAIO typeS<XPモデル>は、
プリインストールされてるセキュリティソフトが
「Norton Internet Security 2007(試用版)」という
重たくて古いバージョンだったので、
速攻削除して。少しでも軽いとされる
「Norton Internet Security 2008」に入れ直し。
その他もろもろ
足りないソフトウェアをダウンロードしつつ
ほぼ、使い物になるところまでこぎつけた。

ドライブ構成。
リカバリをする際に
「出荷時リカバリ」を選択したので
Cドライブは自動的に50GBを指定。
再度、HDDの中身をチェックすると
リカバリ領域に、4.66GB
Cドライブに、46.57GB
Dドライブに、135.08GB
というふうに分けられている。
新しいHDDにもリカバリ領域ができあがったので
次回から、もしもリカバリをするような事があっても
内蔵のHDDからでも可能になる。
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<HDD換装後の性能>
一応、どのくらいの変化があったかどうかを
ベンチマークで計ってみた。
便宜上、回転数での呼び名にしてるけれど
HDD自体の性能でのテストであって
単純に回転数だけでパフォーマンスが決まるわけではない。
5400回転・・・東芝「MK8034GSX」
7200回転・・・HDST「HTS722020K9SA00」
●CrystalMark 2004R2


【Serial ATA、5400回転】 【Serial ATA、7200回転】
3回計測した平均値は以下のとおり。
5400回転
[Mark]:55843 [HDD]:4394
7200回転
[Mark]:60721 [HDD]:7974
HDDベンチを比較してみると
明らかにというより
極端にパフォーマンスが向上しているのがわかる。
●PCMark05 Build 1.2.0(Basic版)


【Serial ATA、5400回転】 【Serial ATA、7200回転】
5400回転
System Test Suite :2632
HDD Startup :5.68MB/s
HDD General Usage :3.91MB/s
7200回転
System Test Suite:2928
HDD Startup :8.53MB/s
HDD General Usage :5.99MB/s
こっちのテストだと
HDDのアクセススピードが違うのも数値で把握できる。
トータルベンチは当然上昇。
●FDBENCH

HDDだけのベンチマークソフトで
100MBのデータで読み書きテストを
5回計測して平均した数値で比べてみる。
5400回転
Read&Wreite:21039
Read :35166
Wreite :26990
Random Read : 9524
Random Wreite:14125
7200回転
Read&Wreite:39082
Read :61422
Wreite :44838
Random Read :22455
Random Wreite:22754
出る結果ごとにバラつきはあるものの
平均化して見てみると2つのHDDの性能差がハッキリとわかる。
読み書き速度は、
そのまま体感速度にもつながる。
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Windows XP上だと、低スペックでも
そこそこ軽く動いてしまうけど、
それでもHDST「HTS722020K9SA00」に載せ換えると
データの読み書きやアプリの起動といった事が
間違いなく速くなったのを実感できる。
自分自身で載せ換えするのが面倒だったり、
バラすリスクを負いたくない場合は、
VAIOオーナーメードのカスタマイズで、
約200GB(7200回転/分)を選択するのをオススメ。
さて、
元の母体が出来たので
次はメモリーを増やしてみる。
続く。
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