2008年06月14日

VAIO typeR masterをRAID 0設定にして高速化する(その3)



・VAIO typeR masterをRAID 0設定にして高速化する(その1)
・VAIO typeR masterをRAID 0設定にして高速化する(その2)
の続き。

仕事メインマシンのHDD全とっかえなので
これが本稼動しないとまるで仕事にならない。
だいたい半日くらい浪費してようやく復旧。

まずは
現状のHDDの状態を管理ツールで確認。


【ディスク1:約558.92GB】
 リカバリ領域:約9.56GB
 Cドライブ:約250.00GB
 Dドライブ:約299.35GB

「WD3000GLFS(300GB)」のHDDがRAID0構成になっているので
1ドライブとして見える。
さらにそれをリカバリ領域、C、Dドライブに分けた状態。

【ディスク0:約465.86GB】
Fドライブ:約465.86GB

こっちは、単純に500GBのHDDを増設してるだけ。


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<高速HDD&RAID0の速さっぷりを比較>

HDDによっても性能差もあるので
変える以前のHDDと、
データ用で使ってるHDDを含めて
それぞれベンチマークを比較してみる。

Seagate製「ST3250820AS(250GB)」
回転数:7200rpm
キャッシュ:8MB
平均シークタイム:8.5ms
・もともと使用していたHDD

HITACHI製「HDT725050VLA(500GB)」
回転数:7200rpm
キャッシュ:16MB
平均シークタイム:8.5ms
・データ格納用として使ってるHDD

WesternDigital製「WD3000GLFS(300GB)」x2 RAID0
回転数:10000rpm
キャッシュ:16MB
平均シークタイム:リード4.2ms、ライト4.7ms
・新たにシステムとなるHDD RAID0

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●CrystalDiskMark 2.1
シーケンシャルリード・ライト、
512KBブロックのランダムリード・ライト、
4KBブロックのランダムリード・ライト。


【ST3250820AS】      【HDT725050VLA】


【WD3000GLFS RAID0】

WD3000GLFSのRAID0設定の読み書き速度は圧倒的!

単体で使った場合でも
最大転送速度が120MB/sと高速なのに加えて
RAID0で2台で分散処理させているおかげで激速!

大きいデータをやりとりする際の
シーケンシャルリード・ライトの速度は当然ながら
バラついたデータの読み書きの
ランダムリード・ライトでも高速を維持。

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●CrystalMark 2004R2
シーケンシャルリード・ライト、
512KBブロックのランダムリード・ライト、
64KBブロックのランダムリード・ライト。


【ST3250820AS】


【HDT725050VLA】


【WD3000GLFS RAID0】

CrystalDiskMark 2.1と同様のテストなので
結果も同じ傾向。

シーケンシャル、ランダムともに
読み込みよりも書き込みが非常に高速なのも特徴的。

CrystalMarkの評価スコアとしても
シングルHDDと比べてダブルスコア以上。

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●HD Tune
HDDの転送速度の最大値から最小値までをグラフ化、
アクセス速度の分布、バースト速度が確認できる。


【ST3250820AS】
転送速度
 最小:36.4MB/sec
 最大:79.1MB/sec
 平均:64.6MB/sec
アクセス速度:27.4ms
バースト速度:131.6MB/sec


【HDT725050VLA】
転送速度
 最小:32.6MB/sec
 最大:74.0MB/sec
 平均:61.1MB/sec
アクセス速度:14.4ms
バースト速度:114.2MB/sec


【WD3000GLFS RAID0】
転送速度
 最小:107.0MB/sec
 最大:187.4MB/sec
 平均:160.4MB/sec
アクセス速度:7.3ms
バースト速度:150.9MB/sec


HD Tuneの結果を見ると
シングルHDDのST3250820ASとHDT725050VLAは
転送速度のグラフの下がりカーブの傾向は同じ。

HDDの性能は、内部の外側から内側に向かうにつれて極端に落ちていく。

ST3250820ASは
アクセス速度が後半に行くにつれて極端に遅くなっているし、
HDT725050VLAは
アクセス速度の分布にかなりバラつきがあるのがわかる。
(これは断片化してるせいかも?)

それに比べて、
RAID0構成になると
前半から後半にかけて転送速度もアクセス速度もほぼ横ばい。

転送速度も最大値と最小値の差が少なくて
アクセス速度の分布を見てもバラつきが少なく
非常に安定して高速な状態を保ってるのがわかる。


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<確実に体感速度が速くなったと感じられるRAID0>

もともと、
3.5インチHDDは、ノートPC用の2.5インチHDDよりは高速なので
特に遅いと感じる事はなかったけれど、
RAID0構成にすると
HDDへのアクセスするスピードは間違いなくハネ上がるので
アプリケーションの読み込みやデータ転送がかなり速く感じられる。

ただ、
PCの起動だけは、HDD以外の部分に時間を要してるので
そんなに早くなった!という気分はない。

一応、Windows Vistaの起動時間の経過を
手押しストップウォッチで計ってみると。。

1.電源ボタンをON:0秒

2.VAIOロゴ画面:12秒

3.RAID構成画面:39秒

4.Vistaロゴ表示:1分19秒

5.ウェルカムセンター、サイドバーガジェット表示:1分30秒

VAIOに電源を入れてから
BIOS、RAID設定の立ち上がりの間が1分20秒くらいかかってて
この待たされ感が半端じゃなく長いけれども
Vistaのロゴが出てからOSを読み込んで、
常駐アプリ、サイドバーガジェットの起動までは
たったの11秒程度なので、
HDDの恩恵は現れてるようにも思える。


また、
CrystalMark 2004R2でのトータルスコアも
HDDスコアが大きく上昇した事もあって
自分の中での過去最高を記録。

複数アプリの同時進行、頻繁な起動&終了、
ファイルの開け閉め、データの書き込み読み込み&移動
といった具合に、
何かに急かされたような使い方をしてる自分にとっては非常に快適。

それに
CPUやメモリーがいかに高速になっても
ストレージ部分の転送の遅さが一番足を引っ張ってる事は間違いなくて
全体的な体感速度を上げるには
やっぱりHDDを速くする事がかなり重要だと実感。

単体での速さをはるかに超えるRAID0が組めるのは、
やっぱりVAIO typeR masterならではの特権だし
こんな事ならもっと速くRAIDを組んどけばよかった。。


・45nmプロセスCPUを搭載したVAIO typeR masterのパフォーマンス比較!
・VAIO typeR masterのグラフィックボードを変えてみる(交換作業編)
・VAIO typeR masterのグラフィックボードを変えてみる(ベンチマークテスト編)
・VAIO typeR masterに9600GTのグラボを載せてみる。
・45nm版デュアルコアと45nm版クアッドコア比較(その1)
・45nm版デュアルコアと45nm版クアッドコア比較(その2)
・45nm版デュアルコアと45nm版クアッドコア比較(その3)




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