2008年06月24日

小さくても動画も静止画も最高クラスのハイビジョンハンディカム「HDR-CX12」



2007年7月に発売された
メモリースティックに記録するハイビジョンハンディカム「HDR-CX7」
直系の後継機種にあたる「HDR-CX12」
2008年7月20日から新発売。

実機を触る機会があったので
HDR-CX7と比較しながらレビューしてみる。

<HDR-CX7の過去記事>
・メモステハンディカム「HDR-CX7」のかなりアバウトなファーストインプレ!
・小さい「HDR-CX7」をかなりひいき目に見て大きさ比較。
・HDR-CX7で撮影した動画をPS3で見てみよう。
・HDR-CX7を含めハンディカム4機種の電源起動して録画できる速度比較

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ボディサイズは、
幅69mm×高さ67mm×奥行129mmで、HDR-CX7とミリ単位で同じ。

カラーリングは、
ブラックからシルバーに変更。
素材は、「HDR-TG1」のようなマグネシウム合金ではなくて、
プラスチックきょう体に光沢感のあるシルバー塗装を施したもの。

金属感はないないけど
質感としては高めで
明るい色からも軽快さが感じられる。

HDR-CX7のボディをそのまま流用して、
その中身だけを変更したかのような印象を持っていたけど
よくよく調べてみると
細かく改良が加えられてるのがわかる。


背面にある接続端子は開閉式のパネル、
アクセサリーシューをふさぐカバーはスライド式となって
開け閉めの動作感とモノとしての出来の良さが向上。

HDR-CX7では、同じ部分は樹脂カバーで追われているだけだったため
はずしにくかったり、はずしたカバーが妙に邪魔だったりと
そういったところに安っぽさが残っていたけど
HDR-CX12ではそういったツメの甘さがなくなった。


付属品の変更点としては、
メモリースティックDuo(8GB) がおまけで付いてきて、
D端子ケーブルが、
単独の特殊ケーブルだったものから、
音声ケーブルを含んだ“D端子A/Vケーブル”になった。

この変更は、ハンディカムステーションにも及んでいて
特殊D端子が廃された事で、
映像と音声をつなぐケーブルは1本化されてスッキリ。
その他、電源ケーブルとUSBケーブルの
合計3つを接続する事になる。


また、ハンディカムステーションがなくても
ハンディカム本体から“D端子A/Vケーブル”を直接つないで
ハイビジョンテレビに映せる。
(HDR-CX7では、この接続は不可だった。)

別売HDMIミニ端子接続ケーブルを利用すれば、
最近のBRAVIAならテレビ横にHDMI端子が備わっているので
わざわざテレビの背面に回りこまなくてもサクっとつなげる。
あくまでもこのケーブルは別売だけど。


バッテリーは、
本体背面に装着するタイプなので、
状況に応じて大きめのバッテリーを選択する事もできるのが
スタンダードタイプのハンディカムの良さ。

本体の内側が大きく削れているから
バッテリー部分の飛び出しもあまり気にせずに大容量バッテリーを選べて
長時間の撮影でも電源が切れてしまうかも?
という心配が随分となくなる。

<バッテリーの実撮影時間>    
NP-FH100 約3時間05分
NP-FH70  約1時間20分
NP-FH60   約50分  ←「付属バッテリー」
NP-FH50   約35分

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HDR-CX7からHDR-CX12になって
最大の進化点は、
イメージセンサーに1/3.13型クリアビッドCMOSセンサーを搭載して
録画する際の録画モードに、
最高画質のFHモード(フルHD1920x1080,16Mbps)が追加され
フルHDで記録できるようになった事。

HDR-CX7での最高画質は、
XPモード(1440x1080,15Mbps)だったので、
今やハイビジョン規格のスタンダードとなりつつある
フルHDのクオリティに到達してないジレンマが
HDR-CX12では解消されている。

とは言いつつも
HDDハンディカムとは違って
限りあるメモリースティックの容量にしか記録できないから、
状況によって録画モードを使い分けるとか、
複数枚のメモリースティックを常備する事も
メモリーオンリーのハンディカムでは考えないといけない部分もある。


静止画モードで撮影(4:3)すると
数値上ではついに1,020万画素相当という
現行のサイバーショット並みの画素数で記録できるまでになった事も大きい。
(HDR-CX7は610万画素、HDR-TG1は400万画素)

一番使い道がありそうなのは、
動画モードで動画を撮影中にフォトボタンを押して
760万画素相当静止画を撮影が無制限にできる事。
後述する「スマイルシャッター」と組み合わせるとある意味最強になる。

他にも
既に撮影した動画を見ながら
210万画素相当の静止画を切り出したり、
PCに動画を転送した後でも「Picture Motion Browser」を利用して、
300万画素相当の写真を切り出す事もできたりと
動画撮影が前提のハンディカムにもかかわらず
静止画撮影の機能が非常に充実している。

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使い勝手という面で追加されたのが、「クイックオン」ボタンの存在。

ハンディカムの電源が入ってる最中に
[QUICK ON]ボタンを押すと、
スリープモードというものに移行。

パソコンのスタンバイのようなもので
レンズのカバーを自動的に閉めて
バッテリー消費を最小限に抑えつついつでも起動できる状態を保つモード。

この状態で、もう一回[QUICK ON]ボタンを押すと、
約1秒で即撮影が出来る状態になる。

普通、電源が落ちてる状態から
電源を入れると、撮影できるまでに7〜8秒ほど時間がかかってしまって
すぐに撮りたい時に撮れなくてイライラしてしまう事があるけど
この[QUICK ON]ボタンを積極的に活用すれば
撮り逃しは随分と減らせる。

ずっとスリープで待機してると、
いくらなんでもバッテリーが減り続けてしまうので
規定の時間が経過すると電源が自動的に落ちるようになっていて、
その待ち時間も、5分、10分、20分、30分から好みで設定が可能。

一応試してみたけど、HDR-TG1のような
液晶ディスプレイを開閉してもスリープ移行やクイックオンはできなかった。
HDR-CX12は、あくまでも[QUICK ON]ボタンで動作する。


HDR-CX7には全くなかった
カメラコントロールダイヤルも新規に追加。

[フォーカス][カメラ明るさ][AEシフト][WBシフト]の4つから
1つを割り当てると、
その機能をコントロールダイヤルを回して
手動で調整できるから
リアルに撮影画面に生かした撮り方も楽しめる。

例えば[フォーカス]を手動でコントロールして
ピントをのあうタイミングをズラすという演出を入れたりと
自分の意図を反映させられておもしろい。


実際に撮影すると気づくのだけど、
人の顔があると「顔検出機能(顔キメ ビデオ)」という機能が
自動的に働いて、
液晶画面に映った顔の部分に四角いワクが現れる。
(上記↑の画像は、解説用のためにPC画面上の画像を撮影したもの。)

この四角いワクは、ビデオカメラが人の顔を認識している証拠で
その顔を対象に、
ピントをあわせてくれたり、逆行を調整してくれたり、
肌の色をコントロールしてくれる。

恐ろしいほど顔を認識する確立が高くて
複数の人が映っていれば、最大8人までなら
それぞれの顔を同時にも把握してくれる。


顔認識は設定でも細かく変更できて、
顔の中でもさらに“こどもの顔を優先”にしたり“大人の顔を優先”にして
より精度を上げる事もできる。

「スマイルシャッター」の機能をオンにすると
いつもどおりに動画を撮影してる最中でも、
ビデオカメラが勝手に笑い顔を判断して
静止画をメモリーがなくなるまでジャンジャン撮る。

一番撮るのが難しいと言われてる
人の自然な笑顔がカメラまかせで撮れる事もすごい事だけど、
この機能を使えば
撮影する側は、動画を撮る事だけに集中しておけばよくて、
その間に自動的に笑顔の静止画も撮れてて
まさに動画&静止画の2役をHDR-CX12だけでこなせてしまう。


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HDR-CX12の焦点距離は35mm換算で、
広角が40mmで、望遠が480mmの光学12倍。

HDR-CX7は、広角40〜望遠400mmの光学10倍だったので
望遠側が強化。
レンズ自体がスライドする光学式の手ブレ補正のおかげで
望遠にして撮影する場合でも画質を落とす事なくブレを防いでくれる。

マイクもズームに連動して
望遠側にすると音声も遠くの音を拾うギミックを持った
「内蔵ズームマイク」もHDR-CX12から備わった。


現行モデルで比べると、
特に「HDR-TG1」はコンパクトさを追求したモデルゆえに、
広角側が43mmだったり、手ブレ補正が電子式だったりするので
そのあたりを気にする人にとっては、
HDR-CX12のほうがしっくりくるかもしれない。

それにHDR-CX12には、
レンズ径37mmのオプションレンズを装着できるのも魅力。
(逆にHDR-TG1ではオプション品は装着できない。)


狭い部屋の中でも撮りたい時には、
0.7倍のワイドコンバージョンレンズを付ければ、
広角28mmというワイドな撮影ができる。

ワイドコンバージョンレンズは、
ガラス玉が重くて単体としても165gという重さになるけど
HDR-CX12の本体が365gと軽い事もあって、
総重量としてみても530gで収まる。

運動会で遠くにいる子供をよりアップで撮影したい時は、
1.7倍のテレコンバージョンレンズを付ければ
望遠で816mmという驚くほど遠くまでズーム。

同じくレンズの重さ212gを足しても総重量は577gまでで留められる。

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メモリー記録だけに特化して体積や重量を少なくしつつ
オプションパーツが取り付けられる自由度を持つ
スタンダードタイプなハンディカムとしてうまくまとまった「HDR-CX12」

小さくて、かつ最大の性能を持った事で
買い替えのターゲットに十分なりうる。

HDVテープ方式のハイビジョンハンディカム(HDR-HC1やHDR-HC3)
から買い替えたとしても
37mm径のレンズオプションなどもそのまま流用も出来たり、
8GBのメモリースティック付きだから
買ったらすぐに使える敷居の低さも魅力の一つ。

フルHDハイビジョンハンディカムの
エントリー機の一つとして、
「HDR-TG1」と比べてどちらが自分にあう機種かと
悩める選択肢が増えた事はとてもありがたい。




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