2008年10月02日

ハイパフォーマンスとハイクオリティを手に入れたVAIO typeT(その2)



・ハイパフォーマンスとハイクオリティを手に入れたVAIO typeT(その1)
の続き。

VAIO typeTの経歴を振り返ってみると、
Windows XPベースを基準として作られていたTシリーズ、TXシリーズは、
TXシリーズの最終モデル(TX93S)の時点で、
OSがWindows Vistaに変更される。

ここで露呈したのは、
TXシリーズは、Windows XPの時はある程度快適に動いてくれてたのに
Windows Vistaになるといろんな部分がボトルネックになって、
サクサクとは程遠い動きになってしまっていた。


【TシリーズとTXシリーズ】   【TZシリーズ】

その後に現れたTZシリーズは、
当時最新のSantaRosaのアーキテクチャは採用せず、
TXシリーズと同じ“インテル945GMS Expressチップセット”を採用しつつも
CPUは、Core SoloからCore 2 Duoへと変わり、
ストレージにSSDを採用できるようになるなどして、
ボトルネックとなる部分が解消された事によって
薄くフラットなボディを実現しつつ、
Vistaが快適に動作するまでに至った。

と、ここまでは良かったけど、
当然その後から後発で出てくる他メーカーに、
モバイルゾーンという大雑把な枠の中で、
パフォーマーンスでは上をいかれてしまっていた。

なんて事は小ささや薄さとのトレードオフとなる部分もあるのだけど、
今回の新VAIO typeTとなるTTシリーズは、
どうしても現時点における最新のスペックにしたかったのだろう。

というか、
「ブルーレイディスクを搭載する。」という一点において、
グラフィックボードなしにBDの再生をしようと思ったら
それはもう最新のCentrino2アーキテクチャの
“モバイル インテル GS45 Express チップセット”を載せるしかないでしょうと。。


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<typeZと同じアーキテクチャに低電圧版CPU>



CPUは、
TZシリーズにのっかっていた超低電圧版のU7600あたりは、
65nmプロセス、2次キャッシュが2MB、
FSBは533MHzというもの。

それからTTシリーズでは、
45nmプロセス、2次キャッシュ3MB、FSBにいたっては800MHzと
SZシリーズの後期型に匹敵する内容となる。

動作周波数は低電圧版ならではの
1.40GHzと1.20GHzというクロック数から選択する。

ちなみにTDPは10W、
VAIO typeZVAIO typeAに採用されている標準電圧版のCPUでは、
35Wや25Wとなる事からも、
この消費電力のより低いCPUを採用してこそ、
バッテリーライフを重視した新VAIO typeTという定義になる。



そして、メモリー。
VAIO typeZに続いて、
TZシリーズで使われていたDDR2-533と同じ消費電力に押さえながらも
大幅に転送速度の上がった800MHzで動作するDDR3-800を採用。

省電力性能は残しながらも、
パフォーマンスは圧倒的に向上。

ついでに言えば、
メモリーは2枚差しが可能で、最大で2GBx2枚の4GBという
32bitOSのノートPCでは限界まで増やせて、
さらにデュアルチャンネルで動作してくれる。

グラフィックは、
GS45チップセット内蔵の、
“インテル グラフィックス・メディア・アクセラレーター 4500MHD”

これだけ先進機能が揃えば、
あの重たいと評判のWindows Vistaだって
それはそれは快適に動いてくれる。


そのためというか、機能満載になった事で
マザーボードだけでも部品点数は、約500点、配線も約1700本と増加。

その部分は基盤を10層構造にする事で
どうにか今までの大きさに留められたものの
オンボードメモリーに加えて、
もう1枚分のメモリースロットの場所を確保しなければいけないという点から
どうしても本体の底面部分が膨らんでしまうという結果になった。

で、もう膨らんでしまったものは仕方がないので
そのスペースを目一杯使って、廃熱の効率化を計ったというわけで、
VAIO typeTがちょっと厚く見えてしまう原因はココにあるという事になる。

おそらく想像するに、
薄さと、メモリー&排熱というものを天秤にかけて
PCとしてのパフォーマンスをとったという事なんだろう。

だから、
逆の発想をすると、
わざわざ確保されたTTシリーズのメモリースロットは使わなきゃ意味がないので、
4GB(2GBx2)か、せめて3GB(2GB+1GB)を選ぶのが正しいとも言える。


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<多種にわたるストレージ選択>


それから、
もうひとつ大きく進化している点がストレージ。

まずは、接続するコネクタ部分から根本的に変わって
長らく小型モバイル系VAIOは、ZIFコネクタ方式を採用してきたけれど、
TTシリーズでは、シリアルATAに変更。

これで、データの流れる口の部分のボトルネックが解消されるし、
高速で多彩なシリアルATA規格のストレージを採用が可能になった。

VAIO typeTのHDDと言えば、「1.8インチ=4200回転/分」で
もう激烈に遅い足ひっぱりまくりの権化!というイメージがあったけど、
今回の1.8インチHDDは、なんと5400回転/分に向上。

これだけでも、かなり体感速度が変わってくる。
だから安上がりなマシンをカスタマイズしたいとか、
大容量のHDDのほうが良いよという目的で1.8インチHDDを選んでも、
そのせいで、このVAIOおそっ!とは感じなくなる。


それから、SSD。
そりゃもうSSDにしただけでも爆裂に速くなる。
まして、RAID 0構成にしてしまえば、
5400回転/分のHDDなんかお話にならないほどの超サクサクっぷりを
まさに体感で味わえる。
(メーカー比較値で6.1倍)

それに、振動や衝撃だけで破損してしまう機会も圧倒的になくなるので、
動いて当然のモバイルには最高なストレージとも言える。

TTシリーズのフレキシブルなカスタマイズというか、
若干、理解するのがややこしいのが、
ストレージと光学ドライブの載せ方。


【TZシリーズをバラした中身の画像】

基本的に、
1.8インチサイズのHDDやSSDは、
本体のパームレスト左側部分に収められる。

そして、BDドライブやDVDドライブは、
(2.5インチHDDを含めて)
本体の右側に大きくスペースをとって収まっている。

もうちょっとわかりやすくすると、

【1:本体左手前のスペースに搭載できるもの】
・1.8インチHDD
・1.8インチSSD

【2:本体右のスペースに搭載できるもの】
・ブルーレイディスクドライブ
・DVDスーパーマルチドライブ
・2.5インチHDD
・なし

となって、
SSD(もしくは1.8インチHDD)と光学ドライブという定番構成以外に
SSDと大容量の2.5インチHDDを載せてダブルストレージとか、
本体を軽くしようと思えば、SSDだけを載せるという事も
自由にできる。


それと、
VAIO typeZの当初できなかった
SSD+BDドライブというセレブ仕様も選択が可能になった。

なぜ、最初はダメだったかというと
BDを書き込む際に、でっかい一時ファイルのおき場所が必要となってしまって、
SSDの容量的な問題で難しかった。
それが、今回ではBDを書き込むソフトウェアが改良されたことで、
SSDが128GB以上であればそれも可能という事になった。

ちなみに、【2】のドライブに、
2.5インチHDDを選ぶか、なしを選択すると、
オマケとして、USB端子が1個増える点はTZシリーズと同様。


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<とっても長いバッテリーのスタミナ>


持ち運ぶ事が前提のノートPCだけに
バッテリーだけで長く使えてくれたほうがいいに決まってる。

カタログ値で書いてあるバッテリーの持ち時間と、
実際に使った場合の実際のバッテリーの持ちは
リンクしない事が多いけど、
VAIOノートの中にあるいろんな設定を細かく変えることで、
もっともっと省電力化してバッテリー駆動時間を延ばす事ができるらしい。

けどそれを、
使ってる側がいつもいつもメンテナンスするというのは
結構めんどくさくて、
VAIO typeTでは、細かく電力を制御してくれたり、
かつ自分の使い方によって変化させやすい
ユーティリティを用意してくれている。

 
まずは、照度センサーが感知して
液晶ディスプレイの輝度を自動的に調整する機能。

周りの明るさに応じて、
まさに液晶ディスプレイの輝度を適度に変更してくれるというもので、
そもそもこの液晶ディスプレイの明るさの違いだけで、
バッテリーの持つ時間がものすごく変わる。

例えば、輝度が最大から2段分下がるだけで、
2.7Wから1.3Wへと半分以下まで消費電力が下がる。
これだけでも電力の節約。

明るさを必要とする場所では輝度を明るく、
そこまで明るくなくてもいい場所では輝度を落とし目にという
その場所にあった輝度をPC側が明るさを調整してくれるから
自分の手を煩わす事がなく
省電力化できるのは非常にありがたい。

もちろん、自動で変化した明るさが気に入らなければ
自力で調整もできる。


TZシリーズに備わってる「いたわり充電モード」に加えて、
新しく「急速充電モード」というのが備わって、
このモードを使うと、
バッテリーの50%くらいまでなら、いつもの約半分の時間で充電ができる。

早く充電したいときには「急速充電モード」、
バッテリーのセルを痛めないように配慮する場合には「いたわり充電」
といった具合に状況にあわせて使うことで、
セルの劣化を防ぎつつも快適に使う事もできるようになった。


そして、
せっかく搭載した省電力の機能を利用しやすいように、
ひとつのユーティリティにまとめて、
それをいつでも呼び出せるように
パームレスト手前にあるS1ボタンをポチっと押すだけで
その設定が現れるようにも配慮。


「めんどくさいから触るのやーめた。」
をなくすためにこのユーティリティだけで、
省電力機能の全部を管理できるようにして、
「VAIO 省電力ビューア」では、
バックライトの消費電力がリアルタイムに見えるような
わかりやすさを追求した。

こういった
省電力機能が進化した部分と、消費電力を抑えるという努力の結果として、
実際に一般的な環境でバッテリー駆動で使った場合でも、
TZシリーズの1.5倍くらいは長持ちするようになったともされている。


今回は、
ACアダプターがちょっとデカくなった事を考えると
半日くらい持ち歩くのなら、持っていかなくても済むほうが助かるし、
カタログ値ではなくて、
本当にバッテリーが長持ちしてくれるならそれに越した事はない。


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<なくなったワイヤレスWAN>

実はTTシリーズでひっそりとなくなってるカスタマイズ内容が・・・

なにげに見落とし気味だれど、
TZシリーズや、VAIO typeZには搭載可能となっていた
“ワイヤレスWAN”が何故か全く搭載されていない不思議。

スペース的には、
底面がもっこり増えてる分、確保できない理由はないはずで、
つけなかった判断が本気で意味不明。

モバイルPCだからこそ、
余計なオプションなしにどこでもネットにつながる“ワイヤレスWAN”が搭載できる事がVAIO typeTの利点だと思ってたのに。

付ける付けないは個人の判断だけど
全く選べないというのはいただけない。

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ひとまずは
Windows Vistaを操る上でのスペックは十分に搭載していて、
モバイルサイズだろうが非常にサクサク動いてくれる。

それに、ブルーレイをこの大きさのPCで見られるという
贅沢を味わう事も出来るし
性能面で不足を感じる事はまずないかもしれない。

ただ、
ところどころにちりばめられた残念感みたいなものもあって
その辺は買う側の判断にゆだねられる部分が大きい。

個人的には、VAIO typeZの出来が非常に良かったので
ついついそっちを薦めてしまいたくなるけど、
VAIO typeZだと、まだ大きく感じる。」とか、
「バッテリー駆動で長時間使えたほうがいい。」
という欲求は、
VAIO typeTのほうが満たされるような気もする。


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