
・VAIO typeZでハイビジョンコンテンツを楽しむ(その1)
と言うのを書いて、
その後に、『VAIO Media plus』についてやると言いながら
そのままに放置プレイなったので、
改めてtypeZに加えて、typeT(TTシリーズ)も一緒に試してみる事にした。
<VAIO Media Plusの過去記事>
・新しくなった『VAIO Media Plus』は今度こそ使い物になるのか?
・『VAIO Media Plus』でBDレコーダーのAVC動画をネットワーク越しに再生!
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『VAIO Media plus』で、一番利用したい機能は、
ブルーレイディスクレコーダーで録画して
HDDに貯まった番組をネットワーク越しに見る事。
要は、ブルーレイディスクレコーダーの前まで行かなくても、
別の部屋からでも録画した番組を
ハイビジョン画質のまま見れたらこれほど便利な事はない。
参考までに、
今回テストした環境を列挙。
今回、サーバーとして利用したのは、
「BDZ-X95」と、「BDZ-A70」。


前回は、有線LANで接続したけど、
今回は、ワイヤレスLANで接続。
全ての機器が同一のネットワーク上にあって、
typeZとtypeT(TTシリーズ)は、
BUFFALOの無線LAN「WZR2-G300N」とワイヤレスで接続。
2.4GHz帯の802.11gを利用、
無線LANのセキュリティはAES、
このワイヤレスLANアクセスポイントとの通信速度は
理論値144Mbpsでつながっている。
無線LANアクセスポイントと、VAIO2機種の距離は約10m程度で、
電波状態は良好。
(ただし、無線LANは他にもバンバン飛び交ってるけど。)
<無線LAN関係についてはこの↓過去記事を参照>
・IEEE802.11nに対応した無線LAN「WZR2-G300N」を使ってみる。
・IEEE802.11n内蔵のVAIOで、高速無線通信する条件。
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<以外な落とし穴が待っていたVAIO typeT>

てっきり、
『VAIO Media plus』が搭載されたVAIOなら、
もう何も深く考えずにBDレコーダーのHDDの中身を、
全て再生できるのだと思っていたら
そうじゃなかった事にいきなり出くわす。


『VAIO Media plus』のクロスメディアバーに表示された
BDレコーダー内の
AVC[SRモード]で録画された番組を選んで再生。。
すると、
「再生できません。対応していない形式のコンテンツです。」
と表示されて、
まさに再生できない。。
あれ?
『VAIO Media plus』って、DTCP-IPに対応したプラグインが入ってるから、
ネットワーク経由でもデジタル放送の番組(AVC)は再生できるはずじゃ・・・
これはおかしい。
と思ってさんざん調べまくると
まず、ひとつの法則を見つけた。

もともと
『VAIO Media plus』が搭載されたVAIOが出てきた時もそうだったけど、
VAIOアップデートで、
「VAIO Media plusデジタル放送プラグイン(AVC対応版)〜」
というのが必要だった。
そうか、
これが入ってないからAVCが再生できないんだな。
と思ってコレを無理やり入れようかと思ったら・・・

こんな↑記述が・・・
CPUがCore2Duo、それも動作周波数が2GHz以上じゃないとダメだと。。
VAIOカスタマーに電話して確認してみたら、
やっぱりこれが原因らしくて、
typeT(TTシリーズ)に搭載されている低電圧版Core2Duoだと、
一番負荷のかかるAVC再生は、
周波数が低くて処理が追いつかなくなるから除外されてるんだそうだ。。
いきなり悲しいお知らせで、
typeT(TTシリーズ)では、
『VAIO Media plus』は搭載されていてもAVC再生は不可という結論で。
かなりガッカリ。。
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気を取り直して、
再生が出来るであろうMPEG2-TS[DRモード]で録画した番組を再生。
こんなものは以前からやってるから
当然再生できる。
ワイヤレスLAN経由でも、たまにカクつく事があるけど
ほぼ支障がないほどに再生できてる。
それに、ハイビジョンの動画としては非常に高精細。

どれくらいの負荷がかかっているかどうか
Windowsタクスマネージャーをのぞいて見る。
すると、結構高い負荷がかかっていて、
ほぼ60〜90%くらいの間で常にCPUを使用している事がわかる。
普通に再生してるように見えても
実は結構がんばってるようだ。

そしてもう1つ、
ハイビジョンハンディカムで撮影したAVCを、
BDレコーダーの中に貯めていたので、再生してみる。
同じAVCでもデジタル放送のような著作権が絡んでないから、
プラグインなしでも再生は出来てしまう。
なんだ、AVCでも再生出来るじゃん、
と思ったのもつかの間、
処理落ちでカクカク気味の動画再生。
バッテリー駆動だとパフォーマンスが足りてないのかと思って
電源コードをつないで【高パフォーマンス】にしても改善せず。

同じくCPUの使用率を見てみたら、
ほぼ100%行きっぱなしで頭打ち。
これじゃ、AVCをリアルタイムで処理するのは無理だ・・・
予想外に、
typeT(TTシリーズ)では、
『VAIO Media plus』を使ってハイビジョンコンテンツを再生するには厳しいという結果になってしまった。
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<ハイビジョン再生がスムーズなVAIO typeZ>

今度は、typeZで全く同じように『VAIO Media plus』から、
ワイヤレスLAN経由でBDレコーダー内のコンテンツにアクセス。
typeZで全く同じように『VAIO Media plus』には、
グラフィックの切り替えがあるので、
SPEEDモードの
外部グラフィックス「NVIDIA GeForce 9300M GS」と
STAMINAモードの
内蔵グラフィックス「Intel GMA 4500MHD」と
それぞれで、CPUの負荷率の差があるのかどうかも調べてみる。

まずは、
MPEG2-TS[DRモード]で録画した番組を再生。
typeT(TTシリーズ)でも唯一再生できたものなので
typeZでも再生できて当たり前。
そして
さすがに1600x900という解像度は
もともとのハイビジョン映像のクオリティが再現できていて
見ていて非常に気持ちがいい。
で、2種類のグラフィックの状態を
Windowsタクスマネージャーを確認したものが以下。

SPEEDモード(NVIDIA GeForce 9300M GS)

STAMINAモード(Intel GMA 4500MHD)
なんと以外な事に、CPU使用率が
GeForce 9300M GSの場合で、40〜70%
GMA 4500MHDの場合が、25〜50%
と、
内蔵グラフィックのほうがCPUへの負担が少ないという結果に。
見間違いかと思って、全く同じシーンを繰り返してみたけれど
結果は変わらなかった。
それでも、どちらもまだまだCPUに余力が残っている。

次に、
ハイビジョンハンディカムで撮影したAVCを再生。
typeT(TTシリーズ)ではもうまともな再生とは言い難い状態だったけれど、
typeZでは、全く問題なくスムーズに再生できて
これなら見る価値が十分にある。
ここで、2機種の処理能力のの差がまるで違う事が
モロにわかる。

SPEEDモード(NVIDIA GeForce 9300M GS)

STAMINAモード(Intel GMA 4500MHD)
CPU使用率は、
今度は、どちらのグラフィックともほぼ同じくらいの50〜80%。
GeForce 9300M GSのほうが
ほんの数%程度少ないようにも見受けられた。
さっきよりはCPUへの負担が増えているものの
それでも安定して再生できている。

そして最後が
BDレコーダーのAVC[SRモード]で録画された番組。
AVCを再生できる処理能力はもちろんあるし、
「VAIO Media plusデジタル放送プラグイン(AVC対応版)」
というのもインストールされてるので
さっきのtypeT(TTシリーズ)苦労が嘘のように、
あっさりと再生。
やっぱりこうでないとね。
さすがに地上デジタル放送(1440x1080)を
[SRモード]で録画した番組だと、
BSデジタル(1920x1080)を[DRモード]で録画した番組ほどの
高精細感はないけど十分にハイビジョンクオリティを楽しめる。

SPEEDモード(NVIDIA GeForce 9300M GS)

STAMINAモード(Intel GMA 4500MHD)
CPU使用率は、
AVCとは言え、どちらのグラフィックとも20〜40%と以外と低く、
再生には余裕の状態。
録画したコンテンツによって、違いがあるのだろうけど
まず再生できない事はなさそうだ。
ただ、
外部グラフィックのアドバンテージがちっとも出てこなかったのは残念。
まぁ裏を返せば、
STAMINAモードでも難なくハイビジョン動画が再生できて
バッテリーをより長く持たせられるという事にもなるけど。
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typeZでなら、
『VAIO Media plus』を使って動作が快適というだけでなく、
何よりも高い解像度とNTSC比100%以上の色純度がある液晶だけに
全画面表示にして見るハイビジョンコンテンツは、
その解像感と色鮮やかさを堪能できる。
それに、
ワイヤレスLANで、しかもバッテリー駆動でも
そういった使い方が可能だという事もわかったので、
電波さえ届く範囲なら、どこでだって再生できるわけだし、
番組をウィンドウモードで見ながら、
ブラウジングなんて事もできる。
そういった意味では、
typeZは、
最高のロケーションフリープレーヤーだとも言える。
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