
VAIO typeZに2.5インチSSDを載せる。(その1)
VAIO typeZに2.5インチSSDを載せる。(その2)
の続き。
typeZに、
Intel製「X25-M Mainstream SATA SSD」を載せたのが前回。
OSもひとまず入れ終わったし
後はやる事ないやと思ってたけど、
いや、やっぱり気になって気になって仕方がない事があった。


それは、「X25-M」をバラした時に、
中身のSSD自体よりも、外側のケースが異常に重たかった事。
トータルで約80gなのに、
ケースを覗けば、SSD本体部分は30g程度しかなくて、
50gも無駄なオモリが付いてるんだなーとか、
このケース邪魔だなーとか。。


で、
この前、typeZのSSDモデルをバラして中身を見た時、
確か1.8インチのSSDは
いわゆる生のまんまで本体に固定されてたのを思い出して
うーん、
だったら、自分で金属アーム作って、
2.5インチSSDの生「X25-M」を付けてしまえば、
typeZがダイエットできるかも?というノリで。
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【CAUTION!注意!】
本体を分解して故障させると、メーカー保証対象外のため
有償修理、もしくは修理不能となる可能性があります。
この記事を読んで同様の事をして、
万が一生じた損害は全て自己責任となり、
当方やメーカーは一切その責を負いません。
<2.5インチSSD用の固定アームの形を考える>


もともと、2.5インチHDDが収まっているタイプで、
そのHDDを本体へ固定するための金属のアームが付いてるから、
このアームの形状を参考にしながら、
どんな風にしたらいいかな?をユルーく考えてみる。
最初は本当に深く考えてなかったので、
なんとなしにペランペランのメモ紙を
適当に思いついたようにハサミで切って作ってみた。
なのでサイズも何もあってなくて
こんな風だったらイケそうかな?程度。
でもこのイメージが大切かなと。


出来上がった形から展開した1枚の状態が見えてきたので、
今度は、結構まじめにサイズを測りながら説明図っぽいものを描いてみる。
なんだか
そこそこイケそうな匂いがしてきたので、
描いた図を切り取ってみて、
実際の金属アームと比較。


本体に固定する部分は問題なさそうだったら
次は、「X25-M」を固定する形状のチェック。
特に、奥の右側の部分が少し入り組んでて
その折り返しがクリアできたら
もっと本物っぽく作ってみる。


早く金属で作ればいいのにとは思ったけど、
加工しやすい紙で入念にチェックしておいたほうが
後々楽かなという事で3度目の紙製アーム作成。
今度は、厚手のボール紙で作ったので
ある程度の強度もあって、
よりリアルにチェックできる。
実際にネジでボール紙製アームを本体に固定して
サイズの確認。


そして、SSDの位置確認と、
支持アームの長さの調整。
見た目うまく出来てるように見えても
SSDと本体の場所の兼ね合いとか、
ちょっとズレただけでもどこかが固定できなくなったりするから
何度も確認しておいて、
実際に作りこんでいく手順のイメージも固めておく。
そしたら次は本番。。
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<固定金属アームの作成>


近所のDIYショップで金属の板を買ってくる。
いろんな金属があるけど、
加工もしやすくて、比重も金属で一番軽いアルミニウム製がベスト。
後は厚さで、
思わず加工のしやすさを優先して、0.3mmをチョイス。
(後で作りながら思ったけど0.5mmくらいのほうがいいかも。)
最終仕様の固定アームの展開図を
アルミニウム板に描く。


それから、その形状になるように
金切りはさみとかカッターを使って切り出す。
この切り出す作業だけでも
当然紙と違って手間がかかってくる。
それに紙でいとも簡単に折り曲げていた角の曲がり処理も
ラジオペンチなどで抑えながら
しっかり曲げてやらないと
ゆるいカーブを描いて曲がってしまって、
本来のサイズが狂ってくる。


綺麗に折り曲げて、
おおまかな形が出来上がったら、
まずは、本体に固定されるであろう場所に仮り置きして
長さとか大きさに問題がないかを調べる。
まだこの時点でなら
余裕を持って修正を出来るので、
実際に装着されるであろう場所で確認しながら、
余計な部分はそぎ落としていく。


無機質なアルミニウムの板を折り曲げて、
ヤスリをかけてカドに丸みを付けたりバリをとっていく。
ネジの通る部分には、ピンバイスで穴を開ける。
この時に使用したのは、2mmの刃。
これが結構重要で、
ネジ穴がズレてしまっても、固定アームがうまくくっつかなくなるので
結構気を使う。


本体と固定アームをネジで仮固定。
まずは本体との接続がOKかがここでわかる。
これが大丈夫なら
次は、「X25-M」の中身を載せてみて、
最終的な固定位置をチェックしてネジ穴位置に印をつけておく。
再度本体から固定アームをはずして
SSDとの接合部分の加工をする。


SSDの位置は、思っていた場所から
予想外にズレてしまう事がある事を予測して、
その部分をあえて広めにしていたので、
ネジ穴が決まれば、
必要のない部分をカットしておく。
それから、
わざわざやる事でもないのだろうけど、
念のために、生「X25-M」と触れる部分固定アームには、
絶縁シートをつけておく。


絶縁シートの接着は両面テープを使って、
くっつけるだけ。
4箇所の固定アーム以外にも
SSDと金属が触れてしまいそうな部分にも
一応、絶縁シートを貼り付けておいた。
たぶんこれくらいしても重量はほとんどかわらないはず。


生「X25-M」を金属アームと固定するには、
2mm径のネジと六角ナットを4個づつ用意。
これで、
安全にかつしっかりと固定できる。


【生「X25-M」に固定アームを装着した図。】


最後に、
シリアルATA接続のフラットケーブルを
SSDに装着してみて、
どこも金属アームと干渉してない事を確認。
このユニットを
そーっと、本体に落とし込んでみる。


一度ハメた時は、微妙なズレがあったみたいで、
うまくねじ山に固定アームが合わなかったりしたけど、
何度かはずして
微調整をしてやって、ついに装着完了!
ほぼ、
typeZのSSDモデルと同じように
本体の底面にもキーボード天板にも触れず
内部で浮いた上体で固定できた。

元通りに本体のフタを締めていけば完了。
最後の最後で注意すべき点は、
底面からのネジで、固定アームを通過して
キーボード天板に向かって締める箇所が2ヶ所あって
きちんと自作固定アームを通過してギュッと締め付けられてばOK。
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<Intel製「X25-M」搭載typeZは軽量化したか?>
ここまで苦労して
外装ケースをはずしたくらいで
本当に軽くなってるのか?
家庭用の秤でアバウトに計測。


今回、とりはずした
「X25-M」の上部ガイドと上下のケース3点セットに加えて、
typeZで使われていた
金属アーム2本、緩衝材ゴム4つを合計した重さは、
約60g。


今回、
0.3mmのアルミニウム板から自作した
固定アームはというと、
微妙によくわからないけどたぶん5gくらいかな?


そして、
最終的に組みあがった
typeZ&生「X25-M」モデルを計ってみると・・・
なんと1.36kg!
そのまま「X25-M」を載せてた時が1.42kgだったので
しっかりと60gのダイエットに成功!!
この作業をするのに
仕事の合間を縫ってやってたから2日もかかってしまって
かなり苦労したけど、どうにかうまく出来て満足。
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