単純に安いという意味では
VAIO typeNだけど、
贅沢にカスタマイズしても金額が跳ね上がらない
コストパフォーマンスの高さがあるのは
VAIO typeF(FWシリーズ)。
昔から“F”という型番のは
スタンダードなVAIOノートという位置づけで
それは今のスペックになっても変わってない。
現行の
VAIO typeF(FWシリーズ)には、上位モデルのFW9○シリーズと、
エントリーモデルのFW8○シリーズがあるけど、
今回は、より低コストなFW8○シリーズを見てみる。
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何と言っても最大の特徴は、
画面の大きさと解像度の高さ。
画面の大きさは16.4型と今まで以上に大きくて
ハイビジョン画像に対応するようにワイド画面になった。
さらに、解像度も
エントリークラスのFW8○シリーズでさえ“1600x900”と高く
画面内でウインドウを複数開いての作業もしやすいし、
画素数の多い写真やハイビジョン動画をより高精細に見られる。
(さらにFW9○シリーズなら“1920x1080”とフルHD解像度になる。)
前モデルのFZシリーズを含め、
typeNや
typeCの画面解像度は
“1280x800”というのが多くて、
何かとたくさんウインドウを開いて作業するには窮屈さを感じてしまって、
この解像度が大きくなった事だけでも随分とパソコンでする作業効率が良くなったりする。
これは、CPUだとかメモリ、HDDといった処理速度とは関係なくて
実際に画面を見て作業をする時の感覚で、
これは、
typeNや
typeCでは得られない快適さになる。
文字自体がより大きく表示されているほうが見やすいとか
ゆったりと1ページでwebブラウズする使い方であれば、
“1280x800”くらいのほうが、
逆に精神的にも視覚的にも楽だという見方もある。
一応、
VAIO typeF(FWシリーズ)は画面が大きくなったので
そのぶん本体の大きさも比例して大きくなるのは宿命。
実寸で、幅が約384mm、奥行きが約261mmという大きさ、
重さは、3.1kg。
参考までに、
typeNの大きさは、
横幅約360mm、奥行きが約270mm。
この二つを比べてみて思ったのは、
横幅では約24mmほど大きくなってるけれど、
縦幅ではむしろ9mmほど減ってるほどで
画面が大型化したとは言っても、
4:3からワイドになった事もあって、縦方向にはほぼ変更はなく、
横に伸びた格好になってるので、
数字の印象から受けるほどの巨大感はなかった。
重量に関しては、
typeNが2.9kgとなるので、
VAIO typeF(FWシリーズ)のほうが約200gほど重い。
(テレビチューナー付きなら300g重くなる。)
さすがに3kgオーバーともなると、
いつでもどこでも手軽にモバイルするというのは厳しいけれど
それでも家の中で移動するくらいなら、
それほど苦にならずに移動できる。
デザインは、
モデルチェンジした主力VAIOノートの特徴と言える
本体と液晶を支えるヒンジ部分が一本のラインを描くシリンダータイプで、
持ち運ぶ際に、手をかけた時も
丸みを帯びたシリンダーをつかむようになるので以外と持ちやすいし、
ヒンジ部の径が太く、
液晶画面のベゼルから天板も厚く頑丈なため、
開け閉めした時にも全く歪んだりする事はない。
液晶天板は、FW8○シリーズでは「ホワイト」のみの選択。
typeNのホワイトと違って、
触るとひんやりとした金属の質の上に
何度も塗り重ねられた“真っ白”さを感じられて、
さらにVAIOロゴはお約束でルミナスロゴが施されていているあたりは
しっかりとした質感があって安っぽさは感じられない。
液晶を閉じた状態では、
本体のカドやシリンダーフォルム、
横から見えるヒンジ部分に向けてのカーブから
柔らかい印象に見えるけれど、
液晶を起こすとキーボード周りのラインは、
エッジの効いた直線的なデザインに見える。
内側のベゼル部分やキーボードのパームレスト周りは
シルバーで、普段使っている正面から見る分には
いつもシルバーのボディと対面、
閉じていても周囲にシルバーのラインが縁取られて
ブラックに染まる底面との境目が引き締まって見える。
キーピッチは、約19mmで88キーという余裕のある大きさのキー配列で、
さすがに本体の幅が横に大きくなっただけあって
キーボードの両サイドには、余裕でスキマがある。
キーボードは、
お約束で、一つ一つのキーが独立した
アイソレーションキーボード。
キーユニットが一体型のものに比べると、
1つのキーのブロックがしっかりしていて
打鍵感も悪くないし、
叩いてる最中にカチャカチャといった音がしにくいのも○
基本「ホワイト」のモデルはキーボードはホワイトで、
FW9○シリーズの「チタングレー」を選択すると
キーボードはブラックになる。
パームレスト右側には標準でFelicaを搭載。
キーボードの奥側には、
AVMODEボタンが装備されていて、
ここを押すと、ウインドウ画面の上側に、
「VAIOランチャー」なるものが立ち上がって
DVDやBD、音楽や写真、地デジといったアプリの一覧から
好みのモノを選んで簡単に再生するだとか、
再生、ストップ、早送りといった動作を
直接ボタンを押して操作できるといった
いかにもVAIOっぽいギミックを持たせてある。
また、この部分は、
内蔵スピーカーを収まっていて、
スピーカーらしさを演出するため?なのか
アルミの板にパンチングで穴が空けられている。
VAIO typeF(FWシリーズ)のVAIOオーナーメードモデルの
もう1つのメリットとも言えるのが、
ブルーレイディスクドライブを、
トータルコストを抑えながら搭載できる事。
ハイビジョンハンディカムで撮影した動画を編集して、
ブルーレイディスクにそのままのクオリティで残したいという欲求も
少しのコストアップで可能にしてくれる。
もしくは、書き込みまではしないでも、
さらに低コストなBD-ROM一体型ドライブさえ載せておけば
BDレコーダーで録画したディスクや、レンタルしたBDディスクを見るといった
ブルーレイディスクプレーヤーとして活用させる事もできる。
ブルーレイディスク=高嶺の花ではなくて
もう付いててもいいんじゃないかな?と思わせてくれる価格設定なのは魅力。
左側面には、その光学ドライブの手前に集中してUSBが3つあって、
それ以外のコネクタ類は右側面に集中。
ExpressCard/34スロットは、ダミーカードが入ってるのではなくて
フタが開閉するタイプ。
i.Linkは、HDVテープのハイビジョンハンディカムの取り込みには必須。
RGB出力は当然として、
HDMI出力も装備してるので、いとも簡単にハイビジョンテレビとつないで
PC内の画面を大画面に映し出す事もできる。
ネットワーク端子は1000BASE-T対応。
全て手の届き安いように前面に違い場所に配置してあって
後ろ側に排熱口を儲けてあるレイアウトになる。
前面には、ワイヤレスLANの切り替えスイッチ、
メモリースティックスロットと
SDカードスロット&マルチメディアカードスロットを装備。
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オマケに、
VAIO typeF(FWシリーズ)クラスの大きさになると、
後々のメンテナンスが楽な点もメリットの一つで、
メモリーとストレージへのアクセスは、
底面にあるネジをそれぞれ1本はずせばいいだけというのも
とてもありがたい。
底面中央部分にある上図黄色い○のネジをはずすと
すぐにメモリーが現れる。
2枚のメモリーが横に平行に並んでいて
デュアルチャンネル構成になるので、
同容量のメモリーが2つ付いている事になる。
対応するメモリーは、PC2-6400(DDR2-800MHz)。
で以前のFZシリーズが667MHz動作から
800MHzへと転送速度は上がってパフォーマンスは向上。
VAIOオーナーメードでは、
1GBなら512MBが2枚、2GBなら1GBが2枚という状態で挿さってるので、
増設する場合は、付いてるメモリーをはずす必要が出てくるため
もったいないと思えば最初に大きめの容量を選択しておいたほうが良い。
ストレージは、手前側にある青い○のネジを1つはずすだけ。
カバーを取り外すといきなりHDDが現れるイージーさ。
2.5インチサイズのHDDが収まるスペースがあって、
そこにHDDが固定されているので、
今度は、その固定されたネジを3ヶ所はずす。
そしたら、HDDを覆う金属アームの上部あたりに
透明なフィルムがニョロっと出てるので
それを左方向に向かって、ゆっくりひっぱると、
HDDがカチャっとはずれて、
本体から完全に取り外す事ができる。
ストレージの接続はシリアルATAで、
本体側にそのコネクタがちょうど接合するというシンプルな構造なので
コネクタケーブルを破損するといった危険性がより少ない。
金属のアームの側面にあるネジを4つはずせば
HDDが完全に取り外しが出来る。
ここまでの作業にかかる所要時間はほんの数分。
将来的に、高速で大容量化してきたSSDを搭載する
なんて事もかなり手軽に出来る。
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仮にVAIOオーナーメードで
素モデルに近い非常に安価なカスタマイズをしても
16型ワイドで“1600x900”という大画面かつ高解像度の
ディスプレイは手に入るわけで、
エクセルを広く見渡して作業したり、
アグレッシブにブラウザを開いていろいろ調べたりと
それだけでも快適に感じられるのが
VAIO typeF(FWシリーズ)。
そこから、
CPU、メモリー、HDDといったPCの基幹となるスペック部分を
上位のものにカスタマイズをしたり、
ブルーレイディスクドライブや地デジチューナーのように
ちょっと贅沢に感じるパーツを載せたとしても
価格上昇がかなり抑えてあって
思わずハイスペック側にふってしまいそうな
コストパフォーマンスの高さが魅力。
これからしっかりとしたノートPCを
本格的に買おと画策する場合には
かなり選びやすい1台と言えるかもしれない。
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