2013年10月22日

35mmフルサイズを片手で持ち歩けちゃうEマウントカメラ”α7”(その3)

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・35mmフルサイズを片手で持ち歩けちゃうEマウントカメラ”α7”(その1)
・35mmフルサイズを片手で持ち歩けちゃうEマウントカメラ”α7”(その2)
の続き。

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●高速化しているコントラストAFと、
 動体補足にも強いファストハイブリッドAFを持つ「α7」



オートフォーカス(AF)については、
α7R」が、コントラストAFのみだし、あんまり大したことないのかと思いきや
実際にカメラを持ってピント合わせTしてみたら、これがまぁ早い!

この場に自分のNEX-7を持っていって撮影してたこともあって
それは顕著にわかる。

高速読み出しできるフルサイズセンサーと
高速画像処理エンジン「BIONZ X」との組み合わせ(ファストインテリジェントAF)で
どうやらNEX-7比で、約35%も高速化しているらしい。

どうりで速いはずだ…。

 

さらに、「α7」では、
α7R」と同じコントラストAF(ファストインテリジェントAF)に加えて、
もうひとつ、追随性性能にも強い位相差検出方式AF
2つのAFを併用する「ファストハイブリッドAF」になっている。

これって、NEX-6/5Tにも搭載されているものだけど、
測距点が117点と多くなっていて、さらにここでも「BIONZ X」の処理性能のおかげもあわさって
被写体の補足性能が上がっている。

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それから、電子先幕シャッターを採用して
最高約2.5コマ/秒、速度優先連続撮影で最高約5コマ/秒の撮影ができる。

動き回る子供とか駆けまわるペットとか
スポーツ撮影とか、動きの速い被写体を撮ろうと思うと
間違いなく「α7」のこのスピードが威力を発揮する。

うーむ、
確かに、NEX-7で撮影していて
とっさの時にAFスピードに若干難があるなーと思っていて、
「α7」のAFがここまで高くなってると
普段使いなら「α7」のほうが断然使いやすそうだなと。


AF機能については、
動いている被写体を追っかけ続ける「ロックオンAF」もあれば、
コントラストAF枠からエリアを選べる「ゾーンAF」とか
Aマウントに搭載されてる機能を使える。

さらに、新しい機能としておもしろいというか
実用で使えそうなのが、
「瞳」だけにピントをあわせる「瞳AF」

カスタマイズキーに「瞳AF」を割り当てて、
人物の被写体に向けてキーを押すと
なんと見事に瞳にロック表示がでてピントがあってる!

両目があれば、その近いほうの瞳にあわせるから
フルサイズだとものすごくシビアな浅い被写界深度でも
いとも簡単に瞳への緻密(ちみつ)なピント合わせができる。

これは便利すぎる。

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ファインダーには、
高コントラスト・高解像度の「XGA OLED Tru-Finder」を採用。

レンズと同じ軸上に配置されていて
覗いたままでも操作しやすいというのと、
きちんとぼけも含めてファインダーの中で確認できるのは電子ビューファインダーならでは。

フルサイズセンサーだからこその
ものすごく浅い被写界深度の世界になると
どこにピント合わせをするかが今まで以上にシビアになってくるから
拡大機能とかピーキングを駆使して、
特に光の強い屋外でもファインダーでしっかりピント合わせできるというのは重要。


背面のディスプレイは、
約92.1万ドットの大画面3.0型ワイド「エクストラファイン液晶」。

チルト可動式になっていて、
上方向に約90度、下方向に約45度まで角度を調節ができるので
ハイポジションや地面スレスレで撮影するには便利。

ただし、α99やα77のように3軸にはなっていないので
横向きに角度が付けられないため
縦位置で撮ろうとした場合には可動範囲が狭まるのは惜しい。

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それから、ソニーのトレンドとも言える
Wi-FiとNFC機能をもっていて
ワンタッチで簡単にスマートフォンやタブレットと接続。

Wi-Fiでつながったスマホから「スマートリモコン」アプリを使って、
手元で構図を確認して撮影したり
露出、F値、ISO、シャタースピード、ホワイトバランスくらいなら
調整する事もできる。

Wi-Fiに対応したテレビにワイヤレスで画像を写したり
PCにワイヤレスで保存といったこともできる。

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さらに、
アプリケーションダウンロードサービス「PlayMemories Camera Apps」から
好みのアプリをダウンロードして機能を追加する事もできる。

このあたりの利便性がハイエンドなカメラでも
きっちりと搭載しているのはうれしい。

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●AマウントかEマウントか、APS-Cかフルサイズか、
 α7Rかα7か、という三つ巴の葛藤。



おそらく、Aマウントユーザーにとって
特にα99ユーザーにとっては、
すでに、「35mmフルサイズセンサー」を使えているわけで、
そのAマウントボディの使いやすさにも慣れていて、
かつAマウントの資産となるレンズもあるから
絶対的にα7が必要という状況ではないかもしれない。

ただ、それでもスキをぬって押し寄せる物欲は、
やっぱりこの本体の小ささだったり、軽さだったりするんだろうなと。

α7R/α7に35mmのFEレンズをくっつけて、総重量が585g/594gっていうのは
何かの間違いじゃないかと思ったけど
実際に持ってみると、本当になんじゃこりゃー!と声がでるくらい軽い。

フルサイズ機を片手で持つとか、バチ当たりめ!って思われるかもしれないけど
本当に片手でもってプランプランできてしまう。

 
NEX(Eマウント)が初めて登場した時にも思った事だけど、
仮にポートレート撮影でも家族を撮影しようとした時に、
従来の大きいカメラだと、どうしても相手が身構えてしまうけれど
カメラがコンパクトになると、撮られてるという心理的な抵抗が減って
わりと自然な表情で撮れる、なんてメリットもある。

それに、旅行とかで写真を撮りに出かけても
機材が重すぎて、もうこのへんでいいかと断念しがちなポイントも
軽かったらもうちょっと先へ進めるかもしれない。

全体の重量も体積も少なくなれば、
そのぶん、もういっこレンズ持って行こうかなとか
意欲的にバリエーションが増やせたりもする。

 

それから、AマウントからEマウントへ買い替えるわけではなくて、
Eマウントというカメラが1台増えるようなもので、
マウントアダプターを使うことで、
Aマウントレンズを、そのままα7にくっつけて使えるよね、
と、自分を正当化できる理由を作れてしまったりする。

もちろんマウントアダプター経由だと手ぶれ補正が効かないという事もあるけど、
レンズ資産をドッキングさせて、使えるというのは非常に魅力。

それこそ各メーカー向けのフルサイズ対応のマウントアダプターが
サードパーティから出てくれば
どこのメーカーのレンズでも、オールドレンズでも
「35mmフルサイズセンサー」を通して撮影できる楽しさを味わう事ができる。

持ってるレンズ資産が蘇ったりして
本気でも遊びでも何でも、おもしろいものはおもしろい。


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さて、
α7R」か、「α7」か、
どちらを選択するかは、人それぞれだけれども、自分の中での葛藤と考察。

α7R」の、何気にその使い手を選びそうな尖ったスペックと強烈な画素数。
最高のクオリティをという軸がブレなければ、
α7R」の圧倒的な解像度のが高さを選ぶ価値はあるだろうと。

というのも、例えば、4K BRAVIAが出てきた時、
ほとんどの人がフルHDで十分だと思っていたけれど、
実際に4Kの画質を見てしまうと、その概念がガラっと変わってしまったように、
より高画素に慣れてしまうと、低い解像度に戻れなくなってしまうという
これがハイエンド志向のユーザーの性!

もしも、今から7年後の2020年東京オリンピックの頃に
8K(7,680×4,320)のディスプレイが出てきた時までを見据えるとすれば
α7の約2,430万画素(6,000 x 4,000)だとちょっと物足りないと思うかもしれない。
そう考えると、
α7Rの約3,640万画素(7,360 x 4,912)で記録しておくというのも納得がいく。

と、さすがにムリヤリすぎる定義かもしれないけれど、
今あるフルHD(2K)や4Kのディスプレイで、撮った写真を見るとして、
いつもどおり1枚づつ写真を見るのはもちろん
その1枚の写真を部分的に拡大してもまったく解像度を落とすことなく
ここって、こんな風に写ってるんだねと発見しながら
写真を見るという楽しみ方もできるのかなと。

 
あとはもう所有欲に直結する部分で、
α7R」は、トップカバーから、フロントカバー、すべてがマグネシウム合金で出来ていて
その手にしていて心地いい質感も手に入る。

その一方で、「α7」。

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そうは言っても、「α7」には、Aマウントフルサイズモデルのα99と同じ
有効約2,430万画素の35mmフルサイズセンサーが搭載されている。

それから、コントラストAFと像面位相差AFの「ファストハイブリッドAF」を備えていて、
普段撮影する時に、被写体の動きが早くても撮りやすいという
最初の入り口がやさしいという事。

「35mmフルサイズセンサー」のカメラというと
どうしても高嶺の花というか、ハイエンドユーザーだけのものでしょと
自分とは関係のないものとして割り切っていたのに、
α7」なら、小さいわ、軽いわ、
さらにこの絶妙なというか狙いすましたような価格。

α7R」を買うかわりに、
α7」と、レンズを一本追加して買っちゃうってのは、
めちゃめちゃアリなんじゃないかと思わされているあたりが非常に怖い。。

というかもう自分は、ほぼここにオチてしまっている。


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Eマウントにフルサイズが現れて、ここまでかき乱されようとは!
という事で、「α7」は、
今持ってるカメラたちを手放してでも買っちゃうぞ。


Eマウントのカメラをメインに使ってきて
今一番の悩みは、それこそ集めたAPS-C専用のEマウントレンズを
徐々に(もちろん長期スパンで)
フルサイズ対応のEマウントレンズに変えていったほうがいいのかな?とか。

まったく
フルサイズ対応のカールツァイスレンズのラインアップとか、
Gレンズのマクロレンズをロードマップに載せるのとか、
さらなる物欲につながりそうな地雷が用意されてて、そこが非常に悩ましい。

まだ本体手にしてないのに、
何をそこまで先の心配をしてるんだろう…。



・35mmフルサイズ搭載のミラーレス一眼カメラ”α7シリーズ”が登場!
・35mmフルサイズ対応の「Eマウント」αレンズやマウントアダプター登場!
・世界初、35mmフルサイズイメージセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ『α7』シリーズを発売
・デジタル一眼カメラ“α”(アルファ):SONY公式ページ
・デジタル一眼カメラ“α”Aマウント:ソニーストア
・デジタル一眼カメラ“α”Eマウント:ソニーストア




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