2008年07月26日

VAIO typeR masterにグラボ「Radeon HD4870」を載せる!(その2)



・VAIO typeR masterにグラボ「Radeon HD4870」を載せる!(その1)
の続き。

「ATI Radeon HD 4870」に付いてるリファレンスファンを取り外して
「DuOrb(CL-G0102)」に付け替えした事で、
VAIO typeR masterに装着できるまでは良かった。

物理的な干渉と、電源の取り回しまでは
ほぼ、思うように事がうまく運んで、
さぁ
後はRADEON HD4870の実力がどんなもんか試すぞ!
と、思ったら
世の中そんなに甘くなかった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−

まずは、ファンの音がどうかな?って事で
VAIO typeRmasterを起動する時の一連の動きを以下動画で。
(ただ1分半の退屈な映像。)


typeRmasterにRADEON HD4870を装着。。

スイッチを入れると
「DuOrb(CL-G0102)」のブルーのイルミネーションが光る。
フタを閉めたらまるで見えないけど。

起動した時はハッキリ言って
ファンの風切り音よりも、
RAID 0にした「WD3000GLFS」のガリガリーって音のほうが
よっぽどうるさい。

それが落ち着いてからは、
ファンの常時回り続けた音が聞こえ続ける。

その音量はというと
昼間の雑音が多い時には、たいして気にならないレベルで、
夜になって周りが静かになってくると
ファンの音の大きさがそこそこ耳につくようになる。

それでも
音が聞こえてでもグラフィックボードを冷やしてくれたほうがいいので
そのくらいは我慢する。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−

それから、
RADEON HD4800シリーズは、発熱がすごいって事なので、
どれくらいの熱を持ってるのかGPU-Zでチェックしてみた。



まずはデフォルトの、
GPU Coreクロック:750MHz
GPU メモリークロック:900MHz

の状態で
2時間程度、一般的な作業(ブラウズ、フォトショップ)を
比較的いつものペースで触っていた状態で調べる。

GPU Temperature 59℃
GPU Temperature 58.5℃
GPU Temperature 71.0℃
GPU Temperature 62.5℃

もともと付いてたリファレンスクーラーのままだと
VAIO typeRmasterに取り付けできなかったので
実質的な比較はしてないけど、
いろいろと調べてみたら、
リファレンスクーラーとほぼ同じか、
ほんの少し温度が低い値。

一見、問題なさそうに見える。


で、
ここから3DMark06を走らせてみる。



ベンチマークの結果としては
3DMark Scoreは、13258 3DMark。

参考までに、
同じtypeRmasterベースで
以下グラボを積んだ時の数値がコレ↓

8800GT・・・11203 3DMarks
9600GT・・・10059 3DMarks

そこそこの成果。
でも、実際のゲームになると
nVIDIAに最適化されてる可能性も高いので一概に喜んでもいられない。


・・・で

問題はこの後・・・


3DMarkをたった一度走らせただけで、
グラフィックの温度上昇がすごい事に。

GPU Temperature 76℃
GPU Temperature 77.0℃
GPU Temperature 89.0℃
GPU Temperature 81.0℃

たかだか5分程度グラフィックを酷使しただけで
20℃近く温度が上昇。

あれ?
この上がり方は普通なの?
というかものすごく不安になってきた。。



もう
いっその事テストのついでなので
Catalyst Contorol Centerの設定上で、
GPUクロックとメモリークロックを最大値まで上げてみやる。

GPU Coreクロック:790MHz
GPU メモリークロック:1100MHz


この状態で3DMark06をロード。



3DMark Scoreは、13873 3DMark。

さっきデフォルトでは、13258 3DMarkだったので
ベンチマークの内容としては、
クロックアップ分の成果として
数値がほんの少し上昇。

それほど変わらない。


さーて
温度はどうなってるかな?
とGPU-Zを見てみると・・・



ドドーンとびっくり!!

GPU Temperature 86℃
GPU Temperature 86.0℃
GPU Temperature 101.5℃
GPU Temperature 90.0℃

コレハイッタイナンノスウチデスカ???

どう考えてもマズイでしょ・・・
もう一回くらいやったらブラックアウトして
画面が落ちてしまいそうな勢いで・・・(滝汗



さすがにビビリまくって
数値を元にもどしたけど、
このままだと、
もしかしたら定格のままでも
長時間回すとヤバそうな雰囲気がぷんぷんする。。

という事で
今度は逆に一番下まで落としてみる。

GPU Coreクロック:500MHz
GPU メモリークロック:8100MHz


なんだかもうHD4850と同レベル・・・


この低クロック状態でのベンチマーク結果は、
3DMark Scoreは、11187 3DMark。

スコアは2000近く下がってしまったけど
それでも8800GT程度は保っているようだ。



直後の温度。

GPU Temperature 66℃
GPU Temperature 66.5℃
GPU Temperature 77.5℃
GPU Temperature 70.0℃

アイドル状態よりは温度は上昇するものの
ようやくマシなレベル。

普段使いの時は
おそらくここまで落とさなくても
どのクロックでもPowerPlayの機能が働いて、
アイドル時はGPUクロック、メモリークロックともに
この数値まで落ちてるとは思うのだけど。


−−−−−−−−−−−−−−−−


総じてわかった事は
RADEON HD4870のグラフィックボードの熱を
「DuOrb(CL-G0102)」のファンでは
ある程度まではフォローできてても、
かなりの高温になると
完全に廃熱が追いつかなくなってる様子。。

もともと「DuOrb(CL-G0102)」はRADEON HD4870対応って書いてないし。


一応、
普通の作業であれば
まるまる1日動かして数日経ったけど特に問題はない。

だけど
ゲームを連続して長時間やろうものなら
間違いなく熱暴走してしまいそうな予感・・・

これじゃ
ただくっつきましたってだけで
本領が発揮できないままだな。

一番の解決策は、
RADEON HD4870に完全対応したよーく冷えるファンに
取り替えてしまうのがベストなのに、
3段分のファンは絶対に付かないし
CPUを固定するネジ干渉問題もあるし
もう、VAIO typeR masterのボディ構造の限界なのかもしれない。。

次期モデルは、
もういいかげんハイエンドグラボが
サクっと載せられるようにして欲しい。。


・45nmプロセスCPUを搭載したVAIO typeR masterのパフォーマンス比較!
・VAIO typeR masterのグラフィックボードを変えてみる(交換作業編)
・VAIO typeR masterのグラフィックボードを変えてみる(ベンチマークテスト編)
・VAIO typeR masterに9600GTのグラボを載せてみる。
・45nm版デュアルコアと45nm版クアッドコア比較(その1)
・45nm版デュアルコアと45nm版クアッドコア比較(その2)
・45nm版デュアルコアと45nm版クアッドコア比較(その3)
・VAIO typeR masterをRAID 0設定にして高速化する(その1)
・VAIO typeR masterをRAID 0設定にして高速化する(その2)
・VAIO typeR masterをRAID 0設定にして高速化する(その3)



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この記事へのコメント

HD4870はやっぱり熱いですね。
それにしてもGPU-Zで一番上の温度はコア温度だと思いますが、
その他の異様に高い温度はどこなのか気になりますね。
いずれにしてもこの筐体でこのクラスのグラフィックボードを
載せるにはデフォルトではエアフローがあまり良いとはいえないので
そのまま使用するのは危険な感じがしますね。
Posted by kazu-p at 2008年07月28日 19:49

>kazu-pさん
あれから、いろいろと様子をみながら調整していますが、
コア750MHz、メモリ900MHzのデフォルト状態で、
アイドルは、
GPU:52℃
以下3つが52℃、64℃、54℃くらいで落ち着いています。
まぁここでベンチ回すと
あっというまにプラス10度になります・・
長時間ゲームやると危険っぽいですね。
この本体は静穏性を重視してるせいか、冷却に限界があるのかもしれませんねー。
なので、前面側にあるファンを交換してやって、
もっと背面に廃熱をうながしてやらないといかないのかな?
とか思います。
特にこの夏は暑いですからね(滝汗
冷却性能の高いGPUファンが付けられない狭さは
どうにかして欲しいです(^^ゞ
Posted by kunkoku at 2008年07月30日 11:46

GPU自体は100℃でも大丈夫みたいなことになっていますが
やはり他のパーツへの影響なども考えると、
個人的には80℃ぐらいまでが負荷をかけて常用する上で
限度かなと考えています。
ただ自分が使う上では、70℃付近を目標にしてしまいますが・・・
ベンチ中の温度のログをとったり
ATIToolでたわしを15分ほど回してやることで
負荷時の温度の目安を判断しています。
RM93を使用しているのですが、フロント8cm・12cmファンは
PWMの4ピンで温度によって自動調整されるはずだと思いますが、
あまり変わる気配がなくユルユル(8cmは650rpm、12cmは810rpm)
なので早々にデフォルトで使うのをあきらめて、
直接回転数を変えてやった方がいいかもという考えになりました。
例えばこのようなファンコントローラーを入れて調整してみたり
<FAN MATE 2>
http://www.zalman.co.kr/jpn/product/fan_controllers/FAN_MATE2.asp
PWM 4ピンファンをファンコンの3ピン接続するため使用
<CA-08PF>
http://www.ainex.jp/products/ca-08pf.htm
実際のところはファンを増設したり、1mm厚ぐらいの
プラスチック板で仕切りをつくったりして
空気の流れを確保しています。
まあ完全に自己責任になりますが、
熱で壊れるよりましかなと思っています。
Posted by kazu-p at 2008年07月30日 20:12

>kazu-pさん
HD4870、アイドル時はおとなしいんですが、
負荷時のあっというまの熱っぷりはドキドキです。。
今は、NVIDIEA推奨のゲームベンチ(デビルメイクライ4、ロストプラネットetc)が以外に伸びず、何が悪いのかな?
といろいろ試行錯誤中です。
なるほどー
やっぱり静穏を重視するがためにあんまり回らないんですかねー。
 http://www.thermaltake.co.jp/product/Cooler/TMG/A2414/A2414.asp
後は、こんなのって
付けたら効果はあるかな?とか考えましたが、
廃熱するにも、そもそもあの狭い空間の中がいっぱいになって余計に熱がこもっちゃいそうだとか思ったりしますね(^^ゞ
Posted by kunkoku at 2008年07月31日 11:20

アイドル時の温度は筐体内温度に比例して変化していくので
それほど重要ではないかもしれません。
(元々高すぎると論外ですが・・・)
最新ドライバ8.7は適用済でしょうか?
なおDMC4ベンチは8800GTだとDX9に比べてDX10はスコア低すぎです。
TMG SL1ですね。 
グラボの裏から吸い込んでどれほど効果があるのかなといった感じですが、
自分はデジ・アナチューナー積んでいるので確かめようもないですね。
ちなみに自分のところでは隠しHDDベイのブラケット撤去。
SATAの4、5portはeSATAとして外付けHDD利用。
本体を横置きしているので、グラボファンの形に合わせて
丸い穴を空けたプラスチックの板を補強のステイに貼り付け、
排熱をできるだけ吸い込まないようにしたうえで、
グラボ手前にファン設置して、I/Oパネル上部に設置した
ファンにグラボの排熱を誘導しています。
Posted by kazu-p at 2008年07月31日 23:35

>kazu-pさん
はい、最新ドライバーはあててますw
でもなかなかベンチマークは伸び悩み気味ですねー。
自分の場合、
本体内の隠しベイでRAIDを組んでしまってるので、
中身がかなり詰まってますねー。
唯一、冷房の常時利いた室内での利用なので
周辺温度の上昇だけは避けられてるとは思うのですが
自分もちょっと真剣に廃熱を考えてみますw
(HD4870のファンの見直しも含めて)
Posted by kunkoku at 2008年08月02日 10:20

拝啓くんこく様
いつも楽しく為になる情報ありがとうございます。
毎日楽しみに拝見させていただいております。
以前、RADEON HD4870(Sapphire 21133-00-41R)を搭載した際に
コメントしたものです。
前回は純正のケースの一部をカットして無理やり搭載したのですが
今日、秋葉原を徘徊しておりまして、知り合いのショップに行きましたら
2日前からHD4870X2とかHD4870の1GBモデルが極数量入荷したらしいです。
さすがにこのボードは前回同様にケースの形状見る上で無理との判断をしていたのですが、PowerColor社のオリジナルクーラーが装着されていたHD4870が展示用として入荷していたので、無理を言って売ってもらいました。
装着してみると・・・ 見事のごとく例のCPUピンには干渉しません!!
メモリークロックも上がっているのにも関わらず動作音が
とても静かです。※950MHz (3.8Gbps)
ちなみにベンチマークした数値のせておきます。
画像をUPできるところがあればアップします。
■製品情報
PowerColor PCS+ HD 4870 512MB GDDR5
(AX4870 512MD5-PPH)
【参照サイト】
http://www.powercolor.com/Global/products_layer_3.asp?ModelID=560
■3DMarkVantage (Performance 1280x1024) 9601
(Extreme 1920x1200) 4711
■3DMark06 (1280x1024) 15324
(1600x1200 4xAA.8xAA) 12012
雑誌に掲載されていたGTX280よりも高い数値出てます。
P.S. TypeZの情報見て思わず先ほど注文しました。
   こちらの記事も大変勉強になりました(感謝感謝)
Posted by tonybin at 2008年08月14日 22:13

>tonybinさん
なんという素晴らしい情報!ありがとうございます!!
メモリーが1GBになった上、オリジナルクーラーで干渉なしに装着できてるなんてうらやましすぎです!!!
音も静かで、きっちりグラフィックが冷やされて、GTX280も良好な結果なんて!!
(かなり興奮してしまいました・・・)
でもでもとってもうれしいですw
えっと
typeZもご参考にしていただいてご購入いただいたなんて光栄ですm(__)m
これからもぜひぜひよろしくですw
Posted by kunkoku at 2008年08月17日 13:09

いつもVAIOの情報を見て、いろいろと参考になっています。
先日もtypeZのHDDを交換する際に、本体の分解方法が大変参考になりました♪
ところで、参考までに教えて欲しいのですが、今回HD4870を載せたtypeRmasterなのですが型番は何でしょうか?
私もHD4870が出た際に、速攻で自分のマシン(VGC-RM90CPS)に載せてみたのですが動きませんでした。初期画面(VAIOの文字)も出ない状態で、止まってしまうのです。電源周りに問題はないと思います。
その後、HD4850も載せてみたのですが、こちらは初期画面表示後に止まってしまう症状でした。
不思議なことに、アクセスユニットを外した状態だと起動するのです。まぁ、それでは困るので元に戻しましたが(汗
(このHD4850は、別なVAIO VGC-RA71に載せて問題なく動いています。)
仮に、ここで試している機種がP965の後のチップセット(P35 Express)を使用している機種だとすると、P965の機種ではHD4800シリーズは動かないのかな?と思っています。
仕方がないので、現在は以前から使っていたGeForce8800GTを使っています。こちらは全く問題なく動いています。
Posted by みーちゃん☆ at 2008年09月10日 19:54

>みーちゃん☆さん
ご参考にしていただいていつも恐縮ですm(__)m
4870を載せたのは、RM94になります。
というか、グラボを載せて動かないのは、起きそうな事象ですが
アクセスユニットをはずして動くというのがおかしいですねー。
うーん、一瞬、電源の問題かな?
とも思ったのですが、
そのほかの根底の違いはやっぱりマザーですものね。
いやいや、マザーだとしても、
アクセスユニットをはずしたら動作するとなると
マザーとの組み合わせの問題でもないような気もしますし(悩
なかなか頭の痛い問題ですねー。
どなたかこの現象を回避された方いらっしゃればご教授お願いいたしますm(__)m
Posted by kunkoku at 2008年09月12日 11:34
ので、自分のオペレーティングシステムが正常に起動しない後、私はHD4870インストール
Posted by Taminato at 2010年01月12日 23:32