少し前のVAIOノートを快適化するのに
もっとも効率が良いのは、
内蔵されたHDDをSSDへ変更してしまう事。
とは言いながらも
VAIOノートにもともと収まっていたHDDのサイズや規格は一つではない。
SSDの主流はというと、
現行のノートPCが対象になっているから
サイズは「2.5インチ」、規格は「シリアルATA」というのが
参入メーカーも多くて種類もかなり多いのだけど、
その一方で、
それ以外のサイズや旧型のインターフェースになると
急激に扱うメーカーは少なくなる。
そんな中、
1.8インチのmicro S-ATAやZIF、IDE50ピンや
2.5インチのIDEや、3.5インチS-ATA、PCI-EXPRESSといった具合に
SSDにまつわる意欲的な製品を続々と投入している「PhotoFast」のご厚意により
その一部のSSDを貸していただける事になったので、
これから、
ぜひVAIOに実際に搭載して検証を進めてみたいと。
まず、手始めのお題は、
・G-Monster 1.8SSD V2 ZIF 32GB
(PF18Z32GSSDZIFV2)
・G-Monster 1.8SSD V2 50PIN-IDE 32GB
(PF18T32G50SSDIDEV2)
の2つ。
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●G-Monster 1.8SSD V2 ZIF 32GB
(PF18Z32GSSDZIFV2)
http://www.photofast.co.jp/gmon_18zif_v2.html
まずは、1.8インチZIFタイプのSSD
「PF18Z32GSSDZIFV2」。
実は、PhotoFastでは、
今年の初めに
最大読込80MB/s、最大書込45MB/sという性能の
「G-Monster 1.8インチZIF」を発売していて、
今回貸し出してもらったのは
6月に発売になったばかりの
最大読込85MB/s、最大書込50MB/sという性能の
「G-Monster 1.8インチZIF V2」。
公称値からすると
最大の書き込み速度が若干増えたくらいで
性能的にはあまり変わらないものの
選択できる容量が、32GB、64GBに加えて128GBが加わった。
ちなみに、
7月に発売になる
INDILINX製のコントローラーと64MBのキャッシュを持った
最大読込100MB/s、最大書込100MB/sという性能をもつ
「G-Monster 1.8インチZIF V3」というSSDもある。
(個人的にはこれが一番気になる。)
外装ケースはG-Monsterシリーズとしては3種類とも共通なので
大きさは全て同じになる。
外形サイズは、横54.0mm x 奥行き71.0mm x 高さ5.0mmで
重さは約15g。
Mtronの1.8インチSSDと比べてみても
タテヨコ奥行きともにほぼ同じ程度の大きさで
差があるといえば
横のケースの形状が若干異なる程度。
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では、
1.8インチZIFタイプの規格を持つモバイルVAIOと言えば、
VAIO typeT(TZシリーズ)なので、
早速これに装着してみる。
もともと自分の持ってるTZシリーズ「VGN-TZ91S」は、
1.8インチSSDが搭載されていたモデルだったのだけど
Mtronの1.8インチSSDも過去に搭載した事があるから
その流れは、以下記事を参考に。
・VAIO typeT(TZシリーズ)を綺麗に分解して高速SSD化する(その1)
・VAIO typeT(TZシリーズ)を綺麗に分解して高速SSD化する(その2)
・VAIO typeT(TZシリーズ)を綺麗に分解して高速SSD化する(その3)
・VAIO typeT(TZシリーズ)を綺麗に分解して高速SSD化する(その4)
・VAIO typeT(TZシリーズ)に使えるSSDはどれだ?(前編)
・VAIO typeT(TZシリーズ)に使えるSSDはどれだ?(後編)
・VAIO typeT(TZシリーズ)に、2.5インチと1.8インチのSSD2つを同時に付けられるか実験。
・「EasyBCD」を利用してtypeT(TZシリーズ)をマルチブートで使ってみる。
PhotoFast製「G-Monster 1.8インチZIF SSD」を
TZシリーズに装着されていた金属アームにはめ込んでみると
ちょうどピッタリをフィットするので
保障対象外となる殻割りはする必要なく
そのまま組み込む事ができる。
そして、
本体から出たフラットケーブルとSSDを接続するのだけど
ここでは向きにも注意。
単なる40ピンのフラットケーブルなので
万が一逆向きに接続すると、
ちっともSSDを認識してくれないなんて事にもなる。
(というか逆向きに装着するとSSDが本体に収まらない。)
後は、ケーブルが奥までささっていて
端子部分にきちんと触れている事も確認して
最後にロックレバーを倒しておく。
SSDが固定できたら、
元通りに組み上げて、BIOS画面で
SSDが認識しているかどうかをチェック。
BIOSのAdvanced項目をチェックすると
[Hard Disk Drive 0]に、装着したSSDの容量が表示されていれば
無事に接続されているという事になる。
ここまでは
つなぎ間違いさえしなければここまではスムーズ。
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そして、
あらかじめ作っておいた
リカバリディスク(DVD-R2枚)でリカバリーを開始する。
リカバリディスクを本体に収めた状態で電源を入れると
「VAIOリカバリセンター」が起動するので
「お買い上げ時の状態にリカバリ」を選択して
リカバリを開始。
相性問題と言われる現象が起きる場合、
だいたいこのリカバリの進行途中にエラーが発生したり
するようだけど
特にひっかかる事なく進行。
リカバリには非常に時間がかかりながらも無事完了する事はできた。
ただし、
その後のWindows Vistaの初期セットアップもいつもよりも進行速度が遅く
Windowsアップデートにしても、
いつもよりも随分と長い時間を要していて
いきなりここがハードルとなった。
エラーは出ないけれど
とにかく進行速度が遅い、という印象だった。
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<G-Monster 1.8インチZIF V2のベンチマークテスト>
何とか初期設定が終わったので、
次にベンチマークを計測する。
元々TZシリーズに搭載されていた
SAMSUNG製「MCBQE48GKMPQ-M1A」と
以前に換装したMtron製「MSD-P3018032ZIF」のベンチマークの結果は
こちらに掲載。
●Windows エクスペリエンス インデックス
プライマリハードディスク:5.7
●CrystalMark 2004R2
Score:8284
●PCMark05 Build 1.2.0(Basic版)
System Test Suite(PCMarks):2500
まず、
トータルベンチマークでの
ストレージテストに対する評価を見る限りでは
もともと装着されていた
Samsung製のSSDや、以前に替えてみたMtronのSSDと比べても
遜色のない成績となっていた。
この数値結果をそのまま信じるなら
十分に使い物になりそうに見える。
が、しかし
ストレージに対するテストを加味してくると
やはり厳しい部分もわかってくる。
●CrystalDiskMark 2.2
『100MB』 『1000MB』
●HD Tune Pro 3.50
『Read 64K』 『Read 512K』
『Read 8MB』 『Random Access Read』
『File Benchmark』
●PCMark Vantage(HDD Suite)
HDD Test Suite: 3918.0
読み込みは、シーケンシャルリードを見ても
公称値の最大80MB/sからすれば
予想通りというか妥当な数値。
HD Tuneを見ても
一部極端に速度低下が見られるものの
思ったよりは高い位置で安定しているし
ランダムリードテストも悪くない。
ただし、
書き込み速度が異常に低い。
公称値50MB/sというには
シーケンシャルであれば20MB/sくらいまでは出る場合もあるけれど、
何しろランダムライトの数値が低すぎる。
PCMark Vantageの「HDD Suite」のスコアは
同じ1.8インチでの計測値がないので
参考値として載せてみたけど、
これも2.5インチSSDの
結果と比べるとわかるとおり
お世辞にも高いとはいえない。
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次に、
Windowsの起動や終了、休止と復帰といった
実際の速度をストップウォッチで計測。
『Windows Vista起動』
Windows Vistaロゴ表示 ・・・約35秒
画面切り替わり壁紙出現 ・・・約43秒
ウェルカムセンター表示 ・・・約55秒
サイドバーガジェット表示 ・・・約64秒
『終了』・・・約48秒
『休止』・・・約52秒
『復帰』・・・約28秒
アップデートがかかっている時は
いつもの数倍の時間がかかっていて
起動も終了も待てる状態ではなかったものの
それが落ち着くと、
やっとまともに使える状態になってきた。
印象としては、
Windowsの起動だとか復帰は十分に速く
アプリケーションを起動するだとかファイルを開くのも
SSDの心地よさを感じられる。
その反面、
Windowsの終了や休止状態への移行といった
SSDへの書き込みが発生するアクションは遅め。
Windowsアップデートにしても
ソフトウェアのインストールやアンインストールにしても
SSDの書き込みにまつわる作業は
ものすごく待たされる。
また、Vista初期起動時にありがちな
SSDへの書き込みが集中している場合は
プチフリやもっと長めのフリーズにも遭遇。
ただし、これも最初の山場を越えれば
その頻度は減った印象を受けた。
なんとなく使った感触からすると
キャッシュの少なさからくる初期頃のSSDの挙動にも似てるので
メインメモリーをRAMディスク化したり、OSをメンテナンスするなどして
SSDへの負担を軽くしてやれば、
もう少しはまともになるだろうと思われる。
・VAIO typeZにSSDを載せたら、いたわりメンテナンスをしてみる。
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また、
貸し出しされてきた時点でのファームを見ると
外箱には「20090421」と書いてあった。
モデルは違うけど
今年はじめに出た「G-Monster 1.8インチZIF」には、
最新のファームとして「20090521」というのが提供されていて、
これを入れたら何か改善されるのだろうか?
とも思ったけど効果のほどが不明だったので
今回はファームの更新はしていない。
公称値に対する極端な期待はしちゃいけないのは重々承知しているけれど
書き込みの速度が思ったよりも低かったのは残念。
HDD搭載モデルからであれば変更する余地はあるかもしれないけど
既にSSDを搭載しているモデルからすると
正直どっちの性能が上かというのは微妙なので
はっきり言って換える必要はないに等しい。
やっぱり
キャッシュに64MBを積んだ
「G-Monster 1.8インチZIF V3」の存在が一番気にかかる。
次は、
もう一つの1.8インチ IDE50ピンを
他のVAIOに載せてみよう。
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新しいものは 欲しくなるものです。 僕の メインマシーンは VAIO type T の初期型で、Windows Vista Business です。 これを快適と聞く Windows 7 Professional にアップグレードできないかな〜と。 sony style のカスタマイズモデルでSSD搭載なのですが、容量「32Gbyte」と