・新VAIO Zシリーズのを手にした時に感じる軽さと薄さ、そして質感の感動。
・使いたい時に思い通りに気持よく使える、それが新VAIO Zシリーズ!
・新VAIO Zシリーズは、薄く軽くなってもパフォーマンスは上がっているのか?(基本スペック&ストレージ編)
・VAIO Zシリーズをより強烈にサポートするドッキングステーション「PowerMediaDock」
の続き。
前回の新
VAIO Zシリーズ(Z21)では、本体単体でのパフォーマンスと
PowerMediaDockをつないでのパフォーマンスで、
特にグラフィックスが変わるという点と、CPUとGPUの排熱が分散するという点に留意しながら、
ベンチマークを計測してみよう。
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<3世代にわたるVAIO Zシリーズ>
新
VAIO Zシリーズ(Z21)に関しては、
ほぼ最高のスペックを持つモデル(カーボンブラック)と、
エントリーに近い状態のモデル(ゴールド)の二種類、
そして、参考値として
2010年3月に登場した
前モデル(VPCZ1)と、
2008年8月に登場した
前々モデル(VGN-Z93)との
ベンチマーク結果も一緒に比較して
どれほど変わっているのかも一緒にチェックしてみよう。
以下がそれぞれのスペックとなる。
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
OS : Windows 7 Ultimate 64ビット 正規版 (SP1)
CPU :
Core i7-2620M(2.70 GHz)
メモリー :
8GB(4GBx2)
ストレージ :
第3世代 SSD RAID 約256GB(128GBx2)
チップセット: Intel HM67 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド Full HD 1080 1920×1080ドット(Adobe RGB 96%)
グラフィック: Intel HD Graphics 3000(内蔵)
AMD Radeon HD 6650M(PowerMediaDock)
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
OS : Windows 7 Home Premium 64ビット 正規版 (SP1)
CPU :
Core i5-2410M(2.30 GHz)
メモリー :
4GB(2GBx2)
ストレージ :
第3世代 SSD RAID 約128GB(64GBx2)
チップセット: Intel HM67 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド Full HD 1080 1920×1080ドット(Adobe RGB 96%)
グラフィック: Intel HD Graphics 3000(内蔵)
AMD Radeon HD 6650M(PowerMediaDock)
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
OS:Windows7 Ultimate(64bit)
CPU:Core i7-620M
メモリー:8GB(4GBx2)
ストレージ:第1世代 クアッドSSD約256GB(64GBx4)
チップセット: Intel HM57 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド Full HD 1080 1920×1080ドット(Adobe RGB 96%)
グラフィック:
SPEEDモード・・・NVIDIA GeForce GT 330M GPU
STAMINAモード・・・ Intel HD グラフィックス(プロセッサー内蔵)
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
OS:Windows 7 Home Premium 64bit
CPU:Core 2 Duo T9900 (3.06 GHz)
メモリー:8GB(4GB×2)
ストレージ: 約512GB(SSD 256GBx2) RAID 0
チップセット:モバイル Intel GM45 Express
ディスプレイ:13.1型ワイド(1600x900)クリアソリッド液晶
グラフィック:
STAMINA・・・Intel GMA 4500MHD
SPEED・・・NVIDIA GeForce 9300M GS(256MB)
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<PC基本性能ベンチマークテスト>
ベンチマークを計測する際には、
それぞれの電源設定などはデフォルトのままで、
新
VAIO Zシリーズ(Z21)は、
物理的に本体単独での状態と、PowerMediaDockを接続した状態のものを記載。
グラフィックを切り替える前モデル2機種は、
外部GPUを採用した「SPEEDモード」、チップセット内蔵GPUの「STAMINAモード」で
それぞれでベンチマークテストしたものを記載している。
●Windows エクスペリエンス インデックス
Windows 7の「パフォーマンスの評価」
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
[本体単独使用時] [PowerMediaDock接続時]
プロセッサ:7.1
メモリ:7.5
グラフィックス:6.3 (6.8)
ゲーム用グラフィックス:6.3 (6.8)
プライマリハードディスク:7.9
(カッコ内はPowerMediaDock接続時)
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
[本体単独使用時] [PowerMediaDock接続時]
プロセッサ:6.9
メモリ:5.9
グラフィックス:5.7 (6.8)
ゲーム用グラフィックス:6.2 (6.8)
プライマリハードディスク:7.9
(カッコ内はPowerMediaDock接続時)
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
[STAMINAモード] [SPEEDモード]
プロセッサ:6.9
メモリ:6.9
グラフィックス:4.4 (6.3)
ゲーム用グラフィックス:5.1 (6.3)
プライマリハードディスク:7.9
(カッコ内はSPEEDモード時)
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
[STAMINAモード] [SPEEDモード]
プロセッサ:6.6
メモリ:6.6
グラフィックス:4.1 (4.3)
ゲーム用グラフィックス:3.4 (5.5)
プライマリハードディスク:7.8
(カッコ内はSPEEDモード時)
一番手っ取り早くパフォーマンスを知ることの出来る「Windows エクスペリエンス インデックス」
評価は大雑把ながらもだいたいの性能がみてとれる。
CPUの評価は、
Core i7-2620M(2.70 GHz)ではついに7.1
Core i5-2410M(2.30 GHz)でも6.9と、
従来のCore i7-620M(2.66 GHz)で6.9、Core2Duo T9900 (3.02GHz)で6.6と比べてみても
パフォーマンスの向上がみてとれる。
メモリー評価は、
さすがに4GBでは評価が5.9どまりとなってしまっているけれど、
Z21の8GBでは7.5と、同じZ11の8GBで6.9と比べても上昇しているのがわかる。
プライマリハードディスク評価は、
第3世代のSSD RAIDも、第1世代のクアッドSSDも
最高値の7.9で頭打ちしていてそれぞれの差は不明。
グラフィック評価を見ると、
Z21のCPUとメモリーの差が、内蔵グラフィックスの評価に差を付けているようで、
そうすると、本体単体で動作させる時には、
やはりCPUとメモリーは最大値で搭載しておいたほうが良いというのがよくわかる。
そして、言われていた事は現実のものとなっていて、
Z21のCore i7-2620M(2.70 GHz)とメモリー8GB搭載モデルの
グラフィックスの評価は、6.3と6.3となっていて、
この値は、Z11の外部GPUを駆動している評価と同じになっている。
PowerMediaDockを使えば、
Core i7-2620M(2.70 GHz)、Core i5-2410M(2.30 GHz)どちらのモデルも
評価の値は、6.8と6.8にまで上昇している。
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●CrystalMark 2004R3
2009年3月で更新がストップしてしまっているものの
CPUやメモリー、HDD、グラフィック
のパフォーマンスを計測できる定番のベンチマークソフト。
(全て32bitベンチマーク。)
この結果はというと…
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
[本体単独使用時] [PowerMediaDock接続時]
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
[本体単独使用時] [PowerMediaDock接続時]
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
[STAMINAモード] [SPEEDモード]
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
[STAMINAモード] [SPEEDモード]
まず、いきなりZ21にPowerMediaDockを接続した状態での計測時に
グラフィックスの[GDI]や[D2D]、[OGL]の値が全く伸びないという現象が現れてしまって
比較対象として比べる事はできないけれど、
本体単独使用時のスコアを見てみよう。
[ALU]や[FPU]といったCPU評価や、[MEM]のメモリー評価は
Z21のCore i5-2410M(2.30 GHz)ですら、Z11のCore i7-620M(2.66 GHz)の
評価と同等かそれ以上となっていて、
Z21のCore i7-2620M(2.70 GHz)は演算能力の高さが飛び抜けている。
[HDD]評価は
さすが第3世代のSSD RAIDだけあって、
クアッドSSDの評価をさらに大きく上回っている。
[GDI]や[D2D]、[OGL]といったグラフィックス評価内容は
PowerMediaDock接続時では、その能力を活かす評価はでなかったものの
CPU内蔵GPUは、特に[GDI]で大きくスコアを伸ばしているようだった。
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●CINEBENCH R11.5
主にCPUの演算能力と、グラフィック性能を
計測するベンチマークソフト。
64bitに対応。
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
[本体単独使用時] [PowerMediaDock接続時]
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
[本体単独使用時] [PowerMediaDock接続時]
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
[STAMINAモード] [SPEEDモード]
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
未測定
CINEBENCHでは、
Z21の本体単独使用時でのグラフィック性能となるOpenGLが
測定できなかったため数値化できなかった。
PowerMediaDock装着時(AMD Radeon HD 6650M)のパフォーマンスは非常に高く、
Z11のGPU性能(NVIDIA GeForce GT 330M GPU)を大幅に超えているのがわかる。
CPUのテストでは、複数コアでのレンダリング処理スピードを
ビジュアル的にも非常にわかりやすく理解できる。
Z11のCore i7-620M(2.66 GHz)が2.42pts、
Z21のCore i5-2410M(2.30 GHz)が2.55pts、
Z21のCore i7-2620M(2.70 GHz)が3.11pts、
と、この3種類とも
デュアルコアxHyperThreadingにより同時に4つの処理をこなしていく様が見られるのだけれど、
その中でも、4つの処理の進行速度がCore i7-2620M(2.70 GHz)はとても速かった。
もちろんCPUに全負荷がかかるので
どれもCPUファンは全開にブンブンと回っていた。
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●PCMark 7 Advanced Edition
CPU、メモリ、HDD、グラフィックスなどの性能を計測する
futuremarkの統合ベンチマークソフトの最新版。
より実用的なベンチマークを細かくチェックできる
64bitに対応。
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『カーボンブラック』
[本体単独使用時]
[PowerMediaDock接続時]
VAIO Zシリーズ(VPCZ21AJ)『ゴールド』
[本体単独使用時]
[PowerMediaDock接続時]
VAIO Zシリーズ「VPCZ11AHJ」
[STAMINAモード]
[SPEEDモード]
VAIO Zシリーズ「VGN-Z93JS」
未計測
今回かなり悩ましい結果になってしまったので掲載すべきか悩んだけれど
一応参考までに載せておく。
というのも、Z21では、本体単独使用時よりもPowerMediaDock装着時のほうが
細かな数値を見る限りではグラフィックスの良さを示す数値が出ていながら
スコアが落ちてしまっていたり、
Z11では、「Video playback and transcoding / Video trancecoding - downscaling」
テスト時に見ている限りは問題なく処理されていたのに
評価されていないため、全体のスコアが極端に下がってしまっていたりする。
なので、総じて比較というのはできないけれど、
テスト項目が細かく、ソフト独自のスコアではなくて
その処理に要するスピードとして数値化されているので
画像をクリックして大きめの画像でそれぞれをチェックする事もできる。
また、Z21同士では、
Core i5-2410M(2.30 GHz)とメモリー4GBのゴールドモデルよりも
Core i7-2620M(2.70 GHz)とメモリー8GBのカーボンブラックモデルのほうが
随分と処理速度が速くなっているのがわかるので、
カスタマイズ時にはケチらずにフルで載せておいたほうが良いというのだけはよくわかった。
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<Windowsの起動と終了、休止と復帰>
後はシンプルに、実際のWindowsの起動や終了、
休止から復帰をストップウォッチで計測したものを掲載。
左:「VPCZ11AHJ」 右:「VPCZ21AJ」
『Windows 7起動』
Windowsを起動しています ・・・約19秒 約6秒
ようこそ ・・・約29秒 約12秒
画面切り替わり壁紙出現 ・・・約37秒 約13秒
IEに「Yahoo!Japan」を表示 ・・・約50秒 約26秒
『終了』 ・・・ 約18秒 約18秒
『休止』 ・・・ 約20秒 約18秒
『復帰』 ・・・ 約26秒 約20秒
さすがにZ21のWindowsの起動スピードは、
QuickBootの威力が凄まじく、電源ボタンを押してから立ち上がるまでが非常に速い。
Z11はむしろクアッドSSDという初期のBIOS時の処理に時間を要してしまっているようで
Windowsが立ち上がればそのSSDの高速性にのっかって来られるのだけれど
そこまでに時間を使っているという雰囲気で、
まぁここは技術の進歩と受け止めたほうが良いかもしれない。
ちなみに、終了や休止では、
もちろんその時々のアプリの使用状況にもよりながらも
Z11とZ21で目に見えるほどの違いはない(秒数が拮抗しているため)けれど、
復帰時のスピードは、さすが読み込みスピードが爆速化している事もあって
これに関してはZ21の速さを体感できる。
起動とか復帰といった、
どちらかというとこれからPCを使うぞという気持ちになった時に
いかに速くそれに応えてくれるかというのは大きくて
この速さは素直に喜ばしい。
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PowerMediaDockの振る舞いについてはいろいろと興味深い事もわかってきて、
次回は、3D系のベンチマークテストの際には、
PowerMediaDockから外部ディスプレイに接続した状態でのベンチマークも加えて
いろいろと比較してみよう。
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